◇昔のПсиニュース◇
(Псиニュースの過去ログです)

◇平成16年10月◇

10月18日:Zガンダム映画版、主題歌決定:
10月15日:カバヤ食品、ゲーム付き食玩「ゲーム伝説」発売:
10月14日:iPodに続くもの
10月12日:雑誌を買いに行きました
10月01日:SME、CCCDから撤退

 


平成16年10月18日 Zガンダム映画版、主題歌決定

 週末が同じ絵だらけ。こんばんは、Псиです。先々週、遂に「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」が始まりました。台風を引き連れての開始だったガンダムSEED DESTINYの30時間程後には、同じヒトがキャラクターデザインをしている「蒼穹のファフナー」です。ただでさえ見分けがつかないキャラクターデザインをしているというのに、主役級のキャラ程作品を跨いで見分けがつかないという致命傷を抱えた作品群です。そのくせ内容も・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・ええと、超絶演出や端折りすぎた脚本を「〜〜がわからないのですかっ」と叫び出す信者さんに狙われたくないので、これくらいにしておきます。

 さて、ガンダムSEEDにうんざりしているヒトたちにとってのココロの拠り所といえば、劇場版の機動戦士Zガンダムでしょう。これは、かつて放映された「機動戦士Zガンダム」のリメイク。富野由悠季監督の元、デジタル編集されたオリジナルの映像に加えて、書き下ろしのカットや新型のMSまで出てくるという触れ込みで、ガンダム好きはココロを躍らせているにちがいありません。でも、Псиは実はガンダムをよく知らないので、期待も何も無いのですけれど。
 そんなZガンダムの主題歌を、なんとGacktが歌うというのです。ちょっと記事を見てみましょう。

 人気アニメ「機動戦士Z(ゼータ)ガンダム」が、3部作として映画化され、ロックシンガーのGackt(年齢未公表)が、オープニングとエンディングの両テーマ曲を手掛けた。富野由悠季総監督たっての希望を快諾し、オープニングで新曲「Metamorphoze〜メタモルフォーゼ〜」を書き下ろし、エンディングでは既存曲「君が待っているから」を再アレンジして提供する力の入れようだ。

[Gackt ガンダム映画主題歌(Sponichi Annex)]

 ようやくGacktのシングル曲が「君」始まりじゃなくなりそうです。・・・というのはさて置いて、かつてTVで放映されていたZガンダムの主題歌は、森口博子さんのデビュー曲である「水の惑星(ほし)より愛を込めて」。メロディの立った良い曲で、今でも名曲としてカウントされる方が多いのですが、森口博子さんご本人はバラエティ番組で「私なんかデビュー曲がガンダムよ」という発言を連発。どうやら、本人的には黒歴史だったみたいです。
 もっとも、そんなことを言いながら「機動戦士ガンダム F91」では再び主題歌を歌っていますし、その辺りはガンダムSEEDのEDでデビューしながら2曲目で「ガンダムを超え」、番組関連イヴェントにも軒並み参加しなかったのにSEED DESTINYでふたたびEDを歌っている玉置成実さんが順当に後を継いでいるので、21世紀も安心です。

 Zガンダムは三部作の形態を取るそうで、その3つの共通テーマが「Metamorphose〜メタモルフォーゼ〜」だそうです。「詞でガンダムのコンセプトを端的に表している。とても助かった」とものすごい持ち上げようですが・・・一体どんな感じになっているのでしょうか。Gacktのガンダム好きはそこそこに有名ですし、ガンダム好きが高じて富士急ハイランドにある「GUNDAM THE RIDE」のテーマ曲「Dears」を歌ったりしています。同じガンダム好きにL'Arc-en-Ciel・・・と、ここで話を広げると不毛なだけなので、とりあえず置いておきましょう。
 Псиは初代もZもよく知りませんし、そんな状態で映画を見に行って良いものなのか判りません。願わくば、Zガンダム好きさんが「ガルフォース THE REVOLUTION」ばりの絵の変化「ガルフォース THE REVOLUTION」ばりのテーマ除去の様な悲劇が起きる類の話じゃなければいいなあ、とぼんやりと思ったりしています。

 Псиは、ガンダム好きのアーティストに、白と赤で塗りたくられた祝福を送信します。

 

平成16年10月15日 カバヤ食品、ゲーム付き食玩「ゲーム伝説」発売

 ♪くるくるくるくるくるくるくるくる くるくるくるくるくるくるくるくる
  くる くる くる くるくる
  どるあーが どるあーが どるあーが

 ・・・以上、ドルアーガの塔59FのBGMに乗せてお届けしました。かなりのヒトは置いていかれていると思いますが、気にせず話を進めようと思います。

 Псиはあまり食玩を買いません。フィギュアを置くスペースがあったらCDを配置したいですし、そもそもПсиはヴィジュ界隈の駄目商法の荒波を一身に受けています。即ち、Псиが食玩を買うということはコンプリートを目指す病を誘発することになるのですが・・・食玩フィギュアをコンプリートする様なお金があったら、その分CDやDVDやライヴにお金を使いたい所です。・・・なんだか、下手なヲタさんよりも廃の領域に入っている気がしなくもありません。

 そんなПсиにとっても、大変魅力的な食玩がカバヤ食品から発売されるみたいです。2005年の01月に発売される「ゲーム伝説」という商品には、Windows用ゲームの入ったCD-ROMが付いてくるというのです。

 「ゲーム伝説」は,1980年代のナムコのアーケードゲームタイトルがプレイできるWindows用CD-ROMが同梱されたガムで,価格は315円(税込み),発売元はカバヤ食品となる。
 同梱される作品は「マッピー」「ドルアーガの塔」「グロブダー」「ディグダグII」「モトス」のいずれかになるが,これらは原作の収録ステージをいくつか厳選したオリジナル仕様のもので,Windows 98/Me/2000/XPに対応,インストール不要な実行形式で収録されている。
 また逆に,ゲーム設定や画面表示を変更できるパネルが追加され,インターネット経由でスコアを競ったり,上位プレイヤーのリプレイデータをダウンロードして再生したりできる「インターネットランキングサービス」機能も予定されている。

[1980年代ナムコのゲームCD-ROMが付いた玩具菓子「ゲーム伝説」(4gamer.net)]

 なんて通好みなラインナップでしょうか。地中を掘り進むディグダグではなく、島分割型のディグダグIIを収録した様です。ディグダグIIは島をドリルで上手く分割していき、敵ごと海に叩き落すゲーム。島を分割した際に面積の小さい方が海に落ちるシステムの為、敵に追い詰められたからといってがむしゃらに島を切り分けると、主人公の立っている部分だけが陥没することに。まさにせつなさが炸裂です。
 この調子ですべてを説明すると、コナミワイワイワールドの攻略方法を解説するくらいのスペースと文量が必要になりますので、あとは涙を飲んで割愛します。

 注目すべき点としては、「原作の収録ステージを、いくつか厳選したオリジナル仕様」というのをはじめとした、オリジナルから明らかに改変された個所があることです。アーケード基盤エミュレータとして有名なMAMEを使ったものでも、namcoのゲームをWindowsに移植して安価で販売しているメディアカイト版をただ使い回したわけでもなさそうな所に好感が持てます。
 また、もうひとつは「インターネットランキングサービス」を実装していることでしょう。・・・先程、MAMEではなさそうと言いましたが、この「上位ランキング者のプレイ映像を見られる」という機能がMAMEを連想させますが、プレイ再現機能はMAMEの専売特許ではないので気にしないことにします。
 モトスもグロブターもマッピーも、いかに点数を稼ぐかというゲームです。高得点を取る為に、マッピーはアイテムの取り方を考えなくてはいけませんし、グロブダーはどれだけ爆風に数多くの敵を巻き込めるかが重要になります。ただプレイするだけでも面白いですが、高いスコアを目指すと更に高度なテクニックを要求され、面を進めるにつれて「スコアを諦めて逃げるか否か」という選択を迫られることになるのです。この頃のゲームが面白いと言われる所以のひとつですね。

 ただ、この話にひとつだけ当てはまらないゲームがあります。それは「ドルアーガの塔」。このゲーム、もちろん敵を倒せば点数が入りますし、ゴールした際に余った点数はそのままスコアに加算されるなど、スコアを目的としたプレイも不可能ではありません。
 しかし、「ドルアーガの塔」は、コンティニューをしてその階をクリアすると、階に応じたボーナス点が入ります。このボーナス点というのが5桁6桁当たり前。デザイナーの遠藤雅伸さんも点数の意味はないと仰っている(「カンスト狙ってた人達はみなZAPを利用したでしょう。」の質問以下を参照)通り、アーケードの移植である以上はインターネットランキングとか行う意味があまりなさそうです
 点数ではなくタイムアタック制にするか、点数制であってもコンティニュー時のボーナスをなくすか、あるいはコンティニュー自体をなくすか・・・インターネットランキングに適応させるにはこうした方法が必要でしょうが、どの手段を取ってもあまり原作に忠実にはなりません。とりあえず、改変した上で点数制を貫くのであれば、「ドルアーガを倒した時の点数=0点」というラスボスとしてはあんまりな待遇もなんとかした方が良いと思います。
 ・・・細かい説明は自粛するつもりだったのに、案の定な長さになってきました。ともあれ、インストール無しでもCDだけで起動できるとか、復刻インストラクションカードと一緒にすがやみつる先生のコメントも付いていたりと、商品としてはとても魅力的です。ヴォリュームがどれだけかが気になりますが、\315という価格なら文句は無さそう。Псиはとてもたのしみだったりしています。

 Псиは、古の時代の記憶を呼び覚まそうと悪足掻きを重ねる方に、苦しみを眠気に変えるどどめ色の祝福を送信します。

 

平成16年10月14日 iPodに続くもの

 iPodは偉大です。こんばんは、Псиです。Псиは第四世代の40GBiPodを持っていて、おでかけの時には必ずバッグの中に入れて行きます。Псиが昔使っていた安物のMP3プレイヤーと違い、高音質でリッピングしたMP3をノイズ無しに再生してくれますし、高音質化による1曲当たりのファイルサイズの大きさも、40GBという容量で充分に受け止めてくれます。
 でも、ПсиがiPodで評価している点は、「高音質の音楽ファイルを再生可能な大容量プレイヤー」という点であって、その他の点に関しては幾らかネガティヴな印象を抱いています。たとえば、iPodに音楽ファイルを転送する為のソフト「iTunes」の使い勝手はお世辞にも素晴らしいとは言えませんし、一番不満があるのはユーザーズガイドです。ユーザーズガイドには、第四世代の特徴であるClick&Wheelの使用方法は書いてありませんし、iTunesの使用方法も書いてありません。
 Псиの周囲にもiPod miniを購入された方が何人かいらっしゃいますが、口々に「操作方法には戸惑った」ということを仰っています。iTunesをインストールした後にCDを入れたら、勝手にiTunesが起動して音楽を変換されたことに驚き、勝手にiPodに転送されたことに驚いたというのです。全てが勝手に進められてしまうので怖くなり、結局CD数枚を適当に放り込み、それだけを聴いている・・・というのです。Пси、iTunesの自動起動も、iPodの自動更新も、無効にする為に大変な手間と時間を要しました。話題からiPod miniに惹かれた方が、そもそもこんな操作方法を探そうとするだろうかと、Псиはかなり疑問に思っています。そして、ユーザーズガイドにはそんな複雑な手順は書いてありません。

 というわけで、ПсиにとってのiPodの印象は「広告と違ってとても敷居の高いもの」。実際、母艦とは異なるホストで起動したiTunesからは曲を転送することができず、昔のマシンでリッピングした曲を吸い出すことなどはできません。使い勝手が良いのか悪いのか、ちょっと微妙です。
 でも、そんなПсиの戸惑いを他所に置いて、iPodは売れています。Appleは7〜9月期の決算は前年比で37%の増収を見せているそうで、iPodは名実共にAppleの主力商品。そして、この分野はiPodの一人勝ちです。「低価格で楽曲を販売し、楽曲よりもハードを売って利益を得る」戦略を採るAppleの後を追うカタチで、各社が様々なサーヴィス・製品を提供する様です。今日は、そうした動きを見てみようと思います。

 前から音楽配信分野への参入を謳っていたMicrosoftはMSNミュージックを開始。もちろんファイル形式はwmaですが、ライセンスが有効な間は無制限に再ダウンロードが可能、ライセンスの再発行も3回まで可能と、結構緩めです。ただ、セキュリティは永遠のβ版らしいMicrosoftのこと、いろんな意味で悲惨なことにならないか心配ですけれど。
 また、auは着うたの演奏レンジを1曲分に拡張した着うたフルを携えて、携帯電話での音楽配信でiPodに対抗する様です。携帯電話の音楽で聴くことを想定し、低ビットレートで提供されていた着うたですが、WIN機の普及に伴ってMP3からAAC形式にコーデックを変更し、許容ファイルサイズも拡張。今回は更にAAC形式からHE AAC形式に変更し、1曲全部の再生を可能にしました。・・・ただ、最近厳しくなってきた自作着うたの扱いは今回の変更で余計に厳しくなるでしょうし、iPod代わりに再生し続けたりしたら簡単にバッテリーが切れそうなのが不安です。携帯電話はあくまで電話がメイン機能ですから、常時電源が点いている必要があります。バッテリーを気にして音楽を諦めるというのは、かなりシテオク度の高い事象だと思います。
 筐体の面では、Virgin Electronicsが5GBのHDDプレイヤーを発売するそうです。真向からiPod miniに対抗しているこの商品、優位性は対応形式にMP3と共にwmaを掲げていること、Virginの音楽配信システムを利用できること、そして90gという重量でしょう。もっとも、写真で見る限りはデザインはかなりアレそうですが

 また、iPodを巡る論点のひとつが「DRM」です。iPodは「FairPlay」というDRM技術を用いており、これは「楽曲を無制限に複製させない」という本来の著作権保護の動きと同時に、「他の著作権保護技術を持ったファイルを再生させない」仕組みを持っています。「FairPlay」の仕様は公表されていない為、iTunesを使わなければiPodに楽曲を転送することができないことになります。
 この「FairPlay」をめぐってはいろいろな動きがあるのですが、長くなりすぎたので割愛します。最近、DRMの互換に向けての動きがある中、Appleはどの様に対応していくのでしょう。ソフト面での互換性とはだいぶ疎遠なAppleのこと、たぶん迎合することは無い様な気がしますけど・・・あくまで気がするだけです。

 Пси、どうして初期のiPodが売れたかといえば、とにかく大容量だったことが挙げられると思うのです。PCに繋いでストレージとしても使用するのに、10GB以上のサイズはとても素敵です。そうしたヘヴィユーザのニーズに端を発してブームが起こり、徐々にライトユーザの目に届く様になってきた、というカタチだと思うのです。
 そうしたライトユーザに向けて、iPod miniが登場したのは至極当然だと思います。でも、冒頭でお話した通り、iPod miniはとても面倒。HDDとして開いて音声ファイルを突っ込めば再生できる、という様な手軽なものではありません。もちろん、オンライン配信を前提としていることからも著作権管理は必要だとは思いますが、オンライン配信ってどれだけ利用されているのでしょう。Amazonも音楽配信をほのめかしていますが、たとえば元CDの商品ページから配信ページに上手く誘導するとかの、パッケージ販売と無理なく共存した販売方法を期待したいところです。

 だらだらとお話してきた上に、話の振りがiPodに対する愚痴でしたが、それはそれとして。各社が色々な規格で色々な機種を出すことで、先駆けたものの優位性は余計に強くなると思いますが・・・それでも、ATRAC一本槍だったSONYがMP3に柔軟になったり、先程紹介した互換のあるDRM技術の話など、横の広がりで強者を駆逐した例は多々あります。もっとも、PlayStationとSATURNみたいな例もあることも忘れてはいけませんけれど。
 キリがないので、そろそろまとめようと思います。

 Псиは、Псиと同じくiPodを所有しながら白いコードを持たないヒトに、ダイアモンド並みに黒色の祝福を送信します。

 

平成16年10月12日 雑誌を買いに行きました

 なんてニュースっぽくないタイトルでしょう。こんばんは、Псиです。そんな愚痴ともなんとも付かないコトバで始めつつ、Псиの胸にわだかまっている駄目さを、さっさとみなさんに押し付けようと思います。返品は不可

 最近創刊されたヴィジュ系雑誌といえば、すぐに思い付くのが「Cure」でしょう。2003年09月に月刊誌として創刊された当初から、界隈の注目をそこはかとなく集めていました。名前はよく聞くものの他誌ではあまり見られない掲載バンド、有名誌の特徴を受け継いだ様な構成、そして繰り返し現れる「広告・企画・スタッフ募集」のコマ・・・あらゆる意味で斬新な雑誌でした。もっとも、今年の07月発売のVol.12から1年経たない内に新創刊されましたので、きっと今はまともになっ・・・ええと・・・更なる飛躍を見せているのかもしれません。
 ヴィジュに限らず不況の折、新しいヴィジュ雑誌が創刊される、という話がПсиの耳に飛び込んできました。その名も「Neo」。もうすぐデビューシングルを出すが表紙であることくらいしか事前情報が無く、出版社さえ判らない状態でした。なんとか暇を見つけて仮想書店に行くも、それらしい雑誌は見つからず・・・そんなことを何度も繰り返した後の事です。今日になって、ようやくNeoを見つけることができたのです。
 Псиの頭に、ウルザも吃驚な感じの青写真が出来上がっていきます。SHOXXやFOOL'S MATE、Cureとの対比表とか作ってみようか、記事と写真の比率を割り出してみようか・・・旧スクウェアの新作に飛びつくコドモの様に期待を膨らませて、ПсиはNeoをぱらぱらとめくったのでした。
 ・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 なんですか、これ

 そもそも、表紙にあった「Pia new standard rock series」という文言と、\1,500という価格で気付くべきだったのです。いえ・・・雑誌というよりはムック本であることは、とりあえずはどうだって良かったのです。問題は、写真ばかりで記事がものすごく少ないこと、そして何よりアーティストページ以外のページが何も無いことです。
 Пси、なんとなくuvやhvの様なポジションなのかと思っていたのですが、これはなんというか・・・比較が難しいです。写真集+インタビューが6バンド分、という説明が一番正しいムック本ですが、その癖面子が「雅///Kagrra,///DAIGO☆STARDUST///ガゼット///+D'espairs Ray+///ナイトメア」で並べてみるとDAIGO☆STARDUSTが浮いている、最近流行の流儀(モード)が大炸裂。Псиは「DRIVING EMOTION TYPE-S」や「TOBAL No.1」をとりあえずプレイしたコドモの様にしょんぼりしてしまいました。
 とはいえ、写真の多さは他に類を見ないので、お気に入りのバンドがいれば立ち読みをしてみるのもいいかもしれません。Псиはネタとして買おうかどうか悩みましたが、最後のページに小さく載っていたプレゼントコーナーに「締め切り:2005年1月7日」と書いてあるのを見て断念。これで月刊か、せめて隔月間だったら違う意味ですごいと思ったのですけれど。ともあれ、「Neo」は良くも悪くもムック本、という結論に落ち着いたのでした。


 さて、なんだか無性に悔しくなったПсиは、そのまま仮想書店の雑誌コーナーを物色し始めました。雑誌を買うとキリが無いので、Псиは決まった雑誌以外はなかなか買いません。でも、今日は気分的にNeoに代わる生贄が必要です。そう思って雑誌棚をふらふらしていると、なんだかおかしな写真が目に飛び込んできました。音楽誌に隣接したアニメ誌コーナーに置かれたその雑誌の表紙は・・・ちゆさんのコスプレwith黒髪。あまりのアレさに手にとってみたら、裏表紙はデンセンマンコスプレ。そして、こんな文言がありました。

世界に伸びる
日本のコスプレ!
コスプレは永遠に不滅です

登場美少女コスプレイヤー200人超!

 せんせい。Псиはココロがいたくてたまりません
 価格は\1,200。Neoと\300違うだけで、遥かな魔境に足を踏み入れられます。おそるおそるページを開けてみると・・・マルチコスプレタレントな声さんのコスプレグラビア4連発。巻頭特集が派手なのは結構なのですが、コスチュームが「ちゆさん///ベルスター(ex.ザ・カゲスター)///シュシュトリアン///デンセンマン」というなんだかものすごいラインナップ。プロフィールには「好きな音楽」にナゴムとかヒカシューとか、「好きな番組」に「渡辺篤史のお宅探訪」といった、衣装と合わせて狙っているとするとアレながら、本気だったらもっとアレな感じです。
 更にページをめくると、1ページに4-8人くらいの詰め込み具合で写真を列挙。同型コマの連続、なんて場慣れしていない真似は犯していませんが、さすがにサイズの乱雑な写真が鏤められたページがここまで続くと、不気味を通り越して圧巻です。しかも、たまに混入されている外国人レイヤーさんの中に・・・ええと・・・ごめんなさい、やっぱりなんでもありません

 他にも、なぜかすべての漢字にルビが振ってある漫画やレイヤーさん座談会、「メイドさんコスプレカフェ紀行」、コスプレ向けアニメ案内など、アレなコーナーが目白押し。どうでもいいですが、この主旨で登場する作品が、頭から順に

  • 宇宙交響詩メーテル
  • 銀河鉄道999
  • 攻殻機動隊 S.A.C 2nd GIG
  • 忘却の旋律
  • KURAU〜Phantom Memory
  • 戦闘妖精雪風
  • お伽草子
  • 遥かなる時空の中で〜八葉抄〜

 と、前半に関してはコスチューム映えしない作品ばかりとか、どうしてそんなにメーテルを大プッシュですかとか、とにかく突込み所が満載です。現在コスプレ映えする作品といえば、間違いなく蒼穹のファフナーでしょうけど・・・裏表紙を開くと「宇宙交響詩メーテル」のDVD-BOXのCMがあるので、ラインナップに関してはオトナの事情が色々とあるのでしょう。
 他にも、途中3ページだけが「Comicers」みたいになっていたり、一本木 蛮先生の漫画が載っていたり、とにかく混沌を具現化した様な雑誌です。ここまでПсиのお話を聴いて何かがココロに飛来してしまったヒトは、是非仮想書店に出向いて行って、周りの目を気にせず内容をチェックすると良いと思います。ただし、立ち読みが恥ずかしいからとりあえず購入したという場合であっても、Псиは何の責任も取りませんので悪しからず。

 Псиは、少ない資金のプールから必死で雑誌代を捻出しているヒトに、若草色の祝福を送信します。

 

平成16年10月01日 SME、CCCDから撤退

 最近、iPodを導入した所為で、手持ちのCDをリッピングする機会が増えているПсиです。こんばんは。ジャンルもアーティストも問わず、視界に入ったCDを端からCDexでリッピングしてはiTunesで転送しています。最初は「このCDは持ち出した所で聴くわけが無い」というココロのブラックリストを作っていたのですが、なぜか気付くとブラックリスト自体が黒歴史入り。昨日はついに∧uciferの「LIMIT CONTROL」全曲をiPodに入れてしまいました。
 これで、仮想電車でも仮想バスでもいつでもどこでも「堕天使BLUE」が聴けるわけで、喜びのПсиはうんざり感と目眩が止まりません。そんなこんなで始終リッピングばかりしているПсиは、配布で貰ったRUNAのCDがCDの山から発掘されないことを願ってやみません

 さて、そんなПсиにとって、大変邪魔くさい円盤CCCDです。CCCDがどういうものかについては、Псиも何度かお話してきました。簡単に説明すると、PCで読み取れない様にコピーガードが施された、CDみたいな円盤ということになるでしょうか。
 違法なコピーと違法な流通を妨げる為、という名目で投入されたCCCDは、数々の問題と論争を引き起こしました。2002年の03月にavexがCDS2.0形式を用いたCCCDを出してからというもの、各社はこぞって音源をCCCDで排出。その間に、東芝EMIがBEATLESのBOXをCCCDで出して大顰蹙を買ったり、東芝EMIにいながら宇多田ヒカルのベスト盤がCCCDを回避したり、avexなのにサクラ大戦のサウンドトラックがCCCDを回避したり・・・CCCD絡みのお話は、数え上げていけばキリがありません。
 そんな数々の話に終止符が打たれるのかもしれない、かなり大きな話が飛び込んできました。まずは、09月17日に、CCCDを日本で初めて投入したavexがこんなプレスリリースを出したのです。

 エイベックス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小林敏雄)は、本年9月22日に発売するCDより、コピーコントロール機能を施すか否かについて商品ごとに弾力的に決定していくことといたします。これは、著作権侵害行為に対する啓発活動が一定の成果を収められたことや、HDDミュージックプレーヤーなど新しい音楽の楽しみ方の広がりに対応していくためです。

 当社は日本の音楽業界では初となる2002年3月より、コピーコントロールCD(以下、CCCD)を発売してまいりました。当社がCCCDの導入を決定した背景は次の通りです。
・ CD-Rを利用した私的複製の範疇を越える過度なコピーが広がっていた
・ インターネットを活用した違法な楽曲ファイル交換やダウンロードが蔓延していた
・ これらの行為が音楽創造のサイクルを分断し、音楽文化を破壊しかねない不正、違法行為であるということが、一般ユーザーの認識として希薄であった

 このような状況下、当社は、著作権の重要性を啓発し、悪意なく行われているカジュアルコピーを防ぐことを目的にCCCDを発売してきました。その結果、著作権侵害行為の実態等について多数の報道等がなされ、著作権の重要性と音楽の楽しみ方についての論議を巻き起こしました。また、社団法人日本レコード協会及び社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会が本年4月に共同で実施した「ファイル交換ソフトの利用実態調査」によると、音楽ファイルに関してはファイル交換ソフトを現在利用しているユーザー数は漸減傾向にあります。ファイル交換ソフト利用者の摘発・逮捕など、取締りが強化されたこともその一因であると考えられます。これらの状況を総合的に評価すると、当社がCCCDを発売するに至った当初目的に対し、一定の成果をあげることができたものと判断できます。

 さらに、iPodに代表されるようなHDDミュージックプレーヤーのさらなる普及を予想しており、新しい音楽の楽しみ方に対応することも理由の一つです。新しい音楽の楽しみ方とは、CDからパソコンに取り込んだり音楽配信サービスからダウンロードしてきた音楽ファイルを、HDDミュージックプレーヤーに移して音楽を聞くというものです。これまで当社が発売してきたCCCDではパソコンへの取り込みができなかったため、HDDミュージックプレーヤーでの再生には対応できませんでした。

 あわせて、本年9月より、次世代の音楽パッケージ規格であるスーパーオーディオCDやDVDオーディオを積極的に採用していきます。スーパーオーディオ CD ではCDとの、DVDオーディオではDVDビデオとのハイブリッド仕様にするほか、5.1chサラウンド対応の音源を収録するなど、同じ音楽コンテンツを複数の様式でラインアップすることが可能となります。これにより、著作権保護の強化を図りながら、より高音質で付加価値の高い音楽パッケージをユーザーに届けることが可能となります。
 また、当社は、著作権保護を図りながらパソコンへの音楽取り込み、HDDミュージックプレーヤーへの転送、CD-Rへのコピーを可能にする新しいDRM (Digital Rights Management)技術が開発されれば、新技術の導入も積極的に検討していく考えです。当社では今後も、著作権侵害及びこれに類する行為には、法的手段を含め断固とした対応を行っていきます。

エイベックス、CCCDの採用を弾力化〜あわせて次世代音楽パッケージ規格の採用を積極化〜[avex group holdings]

 ええと、HDD転送を考えるのにSACDですか等、突っ込みたい所は色々とあるのですけれど。この発表を追って、MOVEのプロデューサであるt-kimuraがコメントを残しています。このコメント、含むコトバが多かったり話が膨らみすぎたりで、Псиにはちょっとよく判りませんけれど・・・とりあえずそれはそれとして、今は置いておこうと思います。
 avexの表明からこっち、今度はあらゆるアイテムをLGCDでリリースしてきたSMEが、CCCDからの撤退を表明しました。LGCDは、コピーガードにCDSを使用しているCCCD。ただし、このCDは「レーベルゲート認証」を行うことにより、予めアイテムの中に封入されている音楽データをHDDにダウンロードすることができるというものでした。
 SMEはどうしてLGCDを引っ込めるのでしょうか。ちょっとコメントを見てみましょう。

 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(東京都千代田区、代表取締役 榎本和友、以下SMEJ)を本社とするソニーミュージックグループのレーベルカンパニー各社は、著作権保護機能を付加したネットワーク認証型コピーコントロールCD“レーベルゲートCD” (※) 仕様を2004年10月発売タイトル分の一部から段階的に終了し、同年11月17日以降発売する新譜については全て通常のコンパクト・ディスクとして発売することにいたしましたのでお知らせいたします。
※“レーベルゲートCD” は“レーベルゲートCD2”を含みます。

 “レーベルゲートCD”仕様の導入を決定した2002年11月当時は、私的複製の範疇を明らかに越えたCD-Rへの複製行為やインターネットを通じた音楽ファイルの違法交換が急増し、音楽業界全体にとって放置しておくわけにはいかない状況にありました。
SMEJでは、このような違法行為の蔓延に歯止めをかけるために、以下の活動を推進してまいりました。

・ 音楽の著作権保護とその重要性を訴える ・ 音楽に支払われる適正な対価により、新しい音楽が創造されていく「音楽創造のサイクル」を健全に維持していくことへの理解を求める

 こうした活動の一環として “レーベルゲートCD”の仕様を導入いたしました。
 その導入より2年弱が経過した現時点において、導入前に比べますと、著作権保護に対して、多くの音楽ユーザーの意識が高まり、一時の混乱期を脱したと判断されるとともに、法的環境の整備も進んできました。

  その状況に鑑み、SMEJでは、音楽ユーザーが求める音楽パッケージのあるべき姿について慎重な議論を重ね、その結論として、新譜の発売について、“レーベルゲートCD”仕様の終了を決定いたしました。
今後も引き続き、著作権保護と「音楽創造のサイクル」の維持に対するユーザーの理解促進の活動をより積極的に推進するとともに、著作(隣接)権侵害行為等の違法行為に対しては、これまで以上に断固たる姿勢で監視・警告・法的措置をとってまいります。

 SMEJは、技術の進歩と音楽を楽しむライフスタイルや環境の変化を先取りし、より多くの音楽ユーザーに満足していただけることを責務としながら、音楽マーケットのさらなる拡大に邁進してまいります。

ネットワーク認証型コピーコントロールCD"レーベルゲートCD"仕様の終了について[Sony Music Group Company Site]

 avexと言っていることが殆ど一緒です。もっとも、avexはCCCD撤廃の理由としてHDDプレイヤーの増加を挙げたり、今後はSACDやDVDオーディオなどの次世代メディアの採用を活発化すると言っていましたが、そういう具体的な説明は一切ありません。
 avexもSMEも、CCCDを導入した理由を「カジュアルコピーや違法な流通の蔓延」とし、CCCDによってそれらの啓蒙が果たされた、というコメントを出しています。しかし、これは本当なのでしょうか。音楽番組やニュース番組で、CCCDはどれだけ取り上げられたのでしょうか。どれだけのショップが、CCCDをCCCDだと広告・販売していたでしょうか。
 一体、市場の反発を無視してまで導入したCCCDは、どこに目標を置いていたのでしょうか。あるいは、どんな目標が達成できなかったから撤退するというのでしょうか。何にどんな数字を想定して、結果的にはどれくらいどうだったのでしょう。avexの声明でもSMEの声明でも、その点があまりにも具体性に欠けています。もっとも、始める時の理由も似た様に曖昧でしたから、同じ様に曖昧に終わるのも仕方が無いのかもしれませんけれど。avexがiPodを引き合いに出している通り、SMEもネットウォークマンやHiMDを普及させたかっただけではないのかと思えてしまいます。

 ともあれ、全部CCCDにすると息巻いていたavexはその意向を撤廃し、LGCDで折り合い所を模索していたSMEはLGCDを捨てました。既にCCCDでリリースされたアイテムがどうなるのかは判りませんが、少なくともこれからはL'Arc-en-CielやJanne Da Arcの新譜を買う時に要らない躊躇をする必要はなさそうです。
 それに、CCCD自体はどう飾った所でアレな代物ですが、これを巡って色々な動きがあったことも忘れてはいけません。たとえばビクターの「ENC K2」をはじめとした、CCCD化に伴う音質劣化を防ぐ為の音質向上の為の技術が幾つか開発されました。これらはCCCDであることに依存する技術では無く、普通のCDにも活用できる筈です。
 それに、LGCDのPIDという考え方は、購入特典等に利用するには最適なものだと思います。もっとも、L'Arc-en-Cielのアルバム「SMILE」は購入者の中から抽選でライヴに招待する、というキャンペーンを行っていましたが、その応募方法は「パッケージに封入されていた番号をWebのフォームに書き込む」というものでした。CDにはPIDが振ってあるにも関わらず、です。PIDはレーベルゲート認証の他にも、正にこういう場合に真価を発揮するという触れ込みだったのに、持てる資産を全く使わなかった良い例になってしまいましたが・・・CD-EXTRA部分を使えば普通に可能だと思いますので、是非今後に活かしてほしいところです。

 なんだかんだ言っても、今回は2社がCCCDをやめただけで、CCCDに纏わる話はまだまだ続いていくでしょう。ただ、CCCDを取り巻く話に明るい兆しが見えてきたことは確かです。ユーザにとって極めて面倒な自体が収束する様に、Псиは願ってやみません。
 Псиは、CCCDに煩わしさを感じているすべてのヒトに、虹色の祝福を送信します。

 


インデックスに戻る