◇昔のПсиニュース◇
(Псиニュースの過去ログです)

◇平成15年12月◇

12月31日:Be a gothic-XXXIII[ごめんなさい、ありがとう]
12月12日:ゴスロリ至上主義のゲーム、「黒薔薇は夜に咲く」発売
12月10日:活動休止中のbaroque、ARENA37でインタビュー
12月07日:t.A.T.u、再々来日。
12月05日:REBECCA COMPLETE BOX発売
12月04日:紅白歌合戦、出演者決定

 


平成15年12月31日 Be a gothic-XXXIII[ごめんなさい、ありがとう]

 というわけで、土曜日恒例だった筈の「Be a Gothic」、今日は第33回です。ПсиはПсиでひさしぶりすぎてどう話せば良いかわかりませんし、みなさんはみなさんでこんなコーナーの存在を忘れているでしょうから、まずは簡単にコーナー紹介など。
 Be a gothicは、ヴィジュの知識が数年前で止まっているПсиが最近のヴィジュのアイテムをレビュー、ライヴハウスを「ハコ」と呼ばなくなって久しいヒトを輝きの日に引き摺り戻すコーナーです。
 なお、このコーナーは、Псиがたくさんの古い知識とちょっぴりの新しい知識を元に好き勝手に喋っているだけですので、評価を鵜呑みにすると咽を火傷します。あと、日本語は判るけど読まない方のご利用を、あまりおすすめしません。

 ヴィジュという界隈では、一年で本当に様々なことが起こります。もちろん、アニメだろうとドラマだろうとなんだろうと、それぞれのジャンルにそれぞれのスピードがあり、そして振り返ってみれば色々なことがあるわけですが。おそらく、ヴィジュという界隈は狭いくせに事件が多いというかつてのライトノベルの界隈の様な特徴を引き摺っている所為か、とにかく1年で色々なことが起こります。
 そして、自分が好きなバンドが関係の無い「事件」であっても、大概は押さえているのがヴィジュ好きのたくましいところです。MASKとヴィドールが贔屓というヒトでも「名古屋のバンド3つ」と言えばすぐに答えを返せるでしょうし、普段はライヴなんか行かないけどメトロノームだけは別というひきこもりに見えて何気に体力派な方も、「最近Fatimaに起こった不幸」と言えば原稿用紙2枚分くらいはお話ができるに違い有りません。「私は違う」というヒトは正常ですどうかそのままでいてください

 さて、今年1年をざっと振り返ってみても大変な事件が満載のヴィジュ界隈、自分がヴィジュに足を踏み入れた時から今までに起ったことを思い出すだけで年末年始のおやすみが簡単に消えていくと思いますが。テーマが無いと振り返り様が無い、という混沌としたままデータだけ肥大してしまった脳内データベースを持っているヒトは、今回取りあげる様なアイテムを基準に考えられては如何でしょうか。
 Псиがかつて鹿鳴館ライヴの後は必ず通っていたショップに、「Third Stage」があります。こちらのショップは太古の昔からヴィジュ系の貴重盤を扱っていた他、鹿鳴館から歩いて数秒というその立地、更にはFOOL'S MATEにコミケカタログ縮小版の様なアイテム情報を掲載し続けていたことから、地方の方でも御存知の方がいらっしゃるかと思います。そんなThird StageとKISAKI(UNDER CODE PRODUCTION)とのコラボレーションアイテム「回顧録」を、今回は取り上げてみようと思います。
 「回顧録」は3曲入り\1,500のCD。現在「第一章」から「第三章」までの3種類が発売されています。これだけなら平均的ヴィジュ価格なシングルCDですが、ポイントは入っている曲です。ちょっと、収録曲を見てみましょう。

第一章
中絶[黒夢]::futuring ジュイ
I.D.[MIRAGE]::futuring AKIRA(ex.MIRAGE)
White Period[La'cryma Christi]::futuring C・レイ

第二章
私が消える[Laputa]::futuring 美流沙女
CYBER PUNK[Gilles de Rais]::futuring 汁奴隷
THINK EVER AFTER[AION]::futuring アイロン

第三章
Hunting Days[Gargoyle]::futuring グロテスク・ロマンティッカー
Suspicious[LUNA SEA]::Schwardix Marvally
Lucifer[Madeth gray'll]::futuring Schwardix Marvally

 えええええ。「中絶」が!「White Period」が!「私が消える」が!「Hunting Days」が!他のヒトの手で帰ってくるなんて!そうです、回顧録は一言で言えばカヴァー盤。ただし、選曲がものすごくアレな、という装飾語が必要ですが。
 ПсиはMillano::MonologさんでこのCDの存在を知ってから、3枚とも欲しくて欲しくて仕方がありませんでした。この界隈に居座った時間だけはやたらに長いПсиには、無闇に懐かしい曲ばかりです。というわけで、近くのショップを探してみたのですが、あいにく第二章は手に入りませんでした。というわけで、今日は第一章と第三章を見てみます。
 収録曲が直球でバンドの代表曲なこのCD、おかしななアレンジや演奏だったりすると目黒の一区画が割れた銀色の円盤で溢れ返りそうですが・・・果たしてどんな出来なのでしょうか。


回顧録-第一章-[feat. KISAKI PROJECT]
 総合 :☆☆☆☆*
 楽曲 :☆☆☆☆☆
 映像 :(判定不可)
 ネタ度:☆☆***

 ちゃんと泣き声スタート。「中絶」と「White Period」は、基本的に綺麗なアレンジをされていると言えますが・・・中絶のサビの演奏が激しくなる部分や、White Periodのサビなどでなぜか笑いがこみ上げてくるのですが、一体なぜでしょう。黒夢もLa'cryma Christiも大好きなПсиですが・・・いえ、大好きだからでしょうか、それともどちらの曲も遥か昔の曲だからでしょうか、正しい評価が下せません。黒夢ファンの方、La'crymaファンの方、Please Judge。Псиは値段分笑ったので良しとします。
 ・・・あまり笑ったことばかり強調するとアレなCDなのかと思われそうですが、そういうわけではありません。演奏もアレンジも大変素敵ですし、原曲を知らないヒトなら普通に楽しめる筈です。また、コーネリアス版「ピンクスパイダー」の様に全く違う曲になっているわけでもなく、個々の音色を綺麗にしながら、演奏自体は原曲に近付けているといえます。ですから、原曲を知っているПсиはなまじ音色が綺麗だから「中絶」が笑えるとか、「White Period」のイントロは変えないで欲しかったなどのアレな評価を下してしまうのですが、原曲を知らないヒトには掛け値無しに名曲揃いのCDだと思います。

 また、KISAKIが制作中にSyndrome解散→Matina終焉→KISAKI PROJECTと節目イヴェントをいくつも乗り越えたというくらいに権利関係で苦労したというこのCD、ライナーノートには著作権関係の許可を得る為の苦労が切々と綴られており、そちらも大変面白いです。インディーズ時代の黒夢の楽曲の権利はJASRAC等ではなく清春が握っている等の話はそうそう語られることもありませんから、新旧問わずヴィジュ界隈のファンには興味深い話かと思います。

 ともあれ、新しいファンには名曲揃い、古いファンにはけなす点は無いけどとりあえず笑えるというこのCD、みなさんも是非。続いて、第三章を聴いてみましょう。


回顧録〜第三章〜[feat. Schwardix Marvally with グロテスクロマンティッカー]
 総合 :☆☆☆☆*
 楽曲 :☆☆☆☆*
 映像 :(判定不可)
 ネタ度:*****

 クレジットを見ればわかる通り、ヴォーカルが主体だった第一章、曲毎に変名バンドを構成した(除:美流沙女)第二章と違い、第三章ではグロテスクロマンティッカー(後にScwardix Marvellyに改名)が全曲演奏しています。ヴォーカルが翡翠(ex.Madeth Gray'll)ということでそんなに不安はありませんでしたが、いざ聴いてみると・・・うわ、素敵。Madethの「Lucifer」は言うまでもなく、LUNA SEAの「Suspicious」も微妙に声の跳ね方にRyuichiっぽさを感じなくもない素敵な曲。試しに聴き比べようと「SHADE」を引っ張り出してきましたが、原曲が激しく駆け抜けて綺麗なギターで唐突に終わるのに比べ、アレンジ版はえらく綺麗な前振り+ちゃんと詰まった激しいパートという構成で、とりあえず完成度は遥かに上がっているといえます。ただ、綺麗すぎるきらいはありますし、何よりフェイドアウトなのがちょっとアレですけれど、元々がデモテープにしか収録されていない曲のこと、そんな突っ込みをする方も皆無でしょう。というか、昔を知るヒトは「違う曲」と言い張る気もしますが。
 あとは、翡翠が「Hunting Days」で心なしかKIBAを真似しようとして微妙に失敗している感が見える気がしますが、バックのシャウトがほぼ原曲通りの声で感動したので、特に突っ込みは入れないことにしておきます。原曲を知らない方にはこの違和感は無いでしょうし。
 また、このCDにはScwardix Marvellyの「鬼神風雷」という曲が収録されています。この曲、メロや進行にどことなく和風な香りを感じる、激しくて素敵な曲。ПсиもこのCDを聴いて、ちょっとScwardix Marvellyが気になってきました。というわけで、第三章も新旧問わずヴィジュ好きには楽しめる作品だと思います。敢えて違いを付けるなら、曲の綺麗さで第一章、激しさで第三章といったところでしょうか。


 第一章も第三章も思った以上に素敵だった為、ますますLaputa/Gille de Rais/AIONという「ツバサ」や「xxxHOLIC」もびっくりな取り合わせの第二章が気になるところですが、残念ながら未だに手に入っていません。ただ、かなり安心感は高まったので年明け気分が抜けきらない内に入手しようと思います。
 みなさんも、正月を迎えて浮き足立っている特番の嵐に飽きた頃、ふと自分のヴィジュ遍歴を振り返ってみては如何でしょう。きっと、どれだけ散財してきたかとか頭を占めていたバンドの移り変わり、更にはライヴで起こった痛い話の数々などを思い出して今年は強く生きようと決心できるに違いありません。
 2003年は、Псиの中で大変貴重な年になりました。みなさんの2003年はどうだったでしょうか。今年のオモイデに、そして来年のオモイデに、Псиがちょっとでも貢献できていることを祈りつつ。

 Псиは、ヴィジュ界隈で泣きながら笑いつづけているヒトに、祝福のカタマリを送信します。みなさん、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

 

平成15年12月12日 ゴスロリ至上主義のゲーム、「黒薔薇は夜に咲く」発売

 注意:今日の話題は18歳以上を対象とした商品に関するものです。文中のリンク、および文章は18歳未満の方に悪い影響を及ぼすおそれがあるのと同時に、たとえ興味を持ってもこの商品は店頭ではお求めになれません。ご了承下さい。


 自分でも意味不明な注意文。こんばんは、Псиです。別に、18kソフトの話題だからといって、お話のスタイルまで18kになるわけではありませんから、18歳未満だろうが700歳オーヴァーだろうが普通にお話を聴いて頂ければと思います。
 さて、みなさんは18kゲームをプレイされたことはあるでしょうか。最近になってようやくボーイズラブを扱ったゲームが出てきましたが、市場の大勢はやはり男性向け。「はじめてのおいしゃさん」でロリに走り、「揉みくちゃ〜獣が潜むラッシュアワー」で鬼畜に走り・・・今検索して気が付いたのですけれど、この2つって同じメーカーのソフトだったんですね。そんな18kスキーさんには鼻で笑われそうな事実を今更気づいて驚くくらい、Псиの18kゲーの変遷は浅いし狭いです。

 18kの界隈には、ヴィジュにインスパイアされたというソフトが幾つか存在します。最近話題の「月姫」はそうした作品の最たるものですが、他にもLeafの出世作「雫」が大槻ケンヂさんの「新興宗教オモイデ教」をベースにしていたり、ALICE-SOFTの「デアボリカ」がLUNA SEAの「VAMPIRE'S TALK」を元にしていたりと、見回してみると色々なところに火種がありそうです。
 しかし、数多く出される18kゲームの中では、ヴィジュにインスパイアされたゲームなんて少数勢力。むしろ、BLゲー等で「ヴィジュアル系のバンドでギターを弾いている」なんてキャラクターのどこがヴィジュだかさっぱりわからない容姿+服装を見るにつけ、意気消沈することの方が多いくらいです。もっとも、18kのゲームに「ヴィジュアル系バンドのメンバー」という紹介でムックの達瑯さんメイク+服装なヒトが出てきたら、それはそれで困りますけど。

 話が上手くぐだぐだになってきたところで、今日の本題です。Псиが自分のお話のぱっとしなさに打ちひしがれて、ふらふらとお外を彷徨っていた時のことです。ロゼヲモンド倶楽部さんを覗いたПсиは、「黒薔薇は夜に咲く」というゲームの紹介に目を留めました。あまりに「ゴスロリ」という単語が出ているので、ちょっとメーカーのサイトを見てみたら。このゲームはこんな風に紹介されていました。

テーマ
 ゴスロリ少女をいじろう!
 ゴスロリファンの為のゴスロリファンに送るゲームです。

 ○こだわり其の壱
  ゴスロリ大好きな原画家『葛葉沙耶』がデザインしたゴスロリファッションがなんと14種類。
  ルートによって手に入る衣装が変化します。

 ○こだわり其の弐
  ゴスロリファッションを楽しむために、たとえHシーンでも全裸はなし。常に衣装を纏ってのHのみ!!

 ○こだわり其の参
  ヒロイン『マリーツィア』の瞳はテヘロクロミア!
  ゴスロリ好きには、魅力的だね。

◆ストーリープロット
  19世紀末イギリス。資産家の跡取りである主人公が原因不明の病で苦しめられているところから始まる。病に、生きる希望も愉しみも奪われた主人公は養女であるヒロインを慰みものにする。それを切っ掛けにして主人公は前世で果たすことのできなかった悲しい約束を思い出すことになる。

◆システム的な訴求点
  基本的にはシナリオ選択によるアドベンチャーゲームです。ただし、ルートよって、衣装を手にいれることができ、ヒロイン達の服装を着替えさせることができますので、多くのゴスロリファッションを楽しんでください。

 ・・・なんですか、これ?ストーリーはなんだかさっぱり判りませんし、何よりシステム面での最大のポイントが着せ替えってどういうことですか。・・・駄目です、何をどう突っ込んでも、制作サイドのゴスロリに対する熱い思いの前に、Псиの方が返り討ちにあってしまいそうです。ここまでゴスロリなファッションだけを重要視されると、最早正面から切り崩すのは困難。とりあえず、「金銀妖瞳」はヘテロ・クロミアではないかととても当り障りの無い突っ込みをしておくことにして。
 「ゴス」と「ゴスロリ」というコトバを混同されている方、みなさんんの周りにはいらっしゃらないでしょうか。これは何も特殊な事例というわけでもなさそうで、たとえば先日の大阪での家族殺傷事件に関する記事でも、

 大阪・ミナミのアメリカ村で、ゴスロリの男性(20)は「死ぬ気はないのにリストカットする人も多い。血を見るとイライラが収まる。理解してくれる人にひかれるし、僕らは弱い者の集まりかもしれない」とゆっくりとした口調で話した。

[“死はファッション” 家族殺傷 背後に独特のえん世観(京都新聞(記事へのリンクはGoogleのキャッシュを利用))]

ゴスロリの男性(20)。そんな姿で往来を、それもヴィジュ好きの回遊場所へ行くということは、EMIRU(ex.LAREINE)や未散みたいなルックスの持ち主なのでしょうか。とりあえずアメリカ村が本拠地な方には、是非ゴスロリ男性の存在について聴いてみたいところですが・・・おそらくは、この記事も「ゴス」と「ゴスロリ」を混同しているのでしょう。
 というわけで、少なくともコトバの面では、「ゴス」よりも「ゴスロリ」の方が市民権を得ている様です。どうして「ロリ」が付いた方が一般的なのかという議論もありますが、たぶんПсиの苦手な「萌え」という話と結びつきそうな気がするので、とりあえずは置いておくことにして。

 いくら「ゴスロリ」というコトバがある程度市民権を得ているとはいえ、まさかゴスロリに特化した18kゲームが出ようとは。世も末感が満載ですが、オープニングムービーを見ると違う意味で世も末感が満載。ストリングスと無闇に暗い歌詞が悲壮さを盛り上げる中、映像は映像で・・・ええと
 寝ても覚めてもゴスロリ少女の夢ばかりというアレな方は、すぐに通販で購入して一点一点御針子さんが縫ったゴスロリ衣装(メイド仕様)を入手されてはいかがでしょうか。Псиはいりません

 そういえば、2chのヴィジュ板で「ゴシックロリータを彼女にしたい」というスレが立ったことがありました。1さんの言動自体ネタの可能性がありますので、あまり深くは言及できませんけれど。Псиはこのスレを見て、ゴスロリ少女=綾波級の不思議少女という等式にちょっと戦慄したのでした。でも、もしかしたら世間一般のヲタのイメージはこの等式に近いのかもしれないと思ったところで、今度は悪寒が走りました
 このゲームは、どうやらゴスロリというコトバを広げすぎて、界隈のヒトを苦しめる類のものでは無いのでしょう。でも、違う意味でゴスロリを勘違いするヒトを3-4人くらい増やしそうな気がしなくもありません。いえ、ゲームをプレイできる頭を持ったヒトがゲームと現実を混同する筈がありませんけれど、そうとも言い切れないくらいに痛いヒトもいることはいるみたいですし。

 Псиは、ゴスロリを引いた目で嗜好されている方に絶世の祝福を送るのと同時に、「黒薔薇は夜に咲く」に投げ遣りな祝福を送信します

 

平成15年12月10日 活動休止中のbaroque、ARENA37でインタビュー

 注意:ARENA 37誌に掲載されているbaroqueのインタビューを楽しみにしている方は、今日のニュースはご覧にならない方が良いかもしれません。


 2003年も残り1ヶ月を切り、今年1年を振り返る様な時期になりました。しかし、今年のニュースを今年の内にまとめてしまうと、悪いことは旧年に置いて行こうとしているかの様な年末の重大発表ラッシュをスルーしてしまうことになります。だからといって、こんな投票を1月に始めるのは、それはそれで違う気がしますし・・・。
 なんてぐだぐだ考えながら、今年の重大ニュースを抽出するあそびをスルーし続けていたのですけれど。そろそろ動かないと洒落にならないだろうと、ニュースやメモを見返してみたのでした。下半期に解散が相次いだ所為か、今年1年は結構重い話題が多かったのではないかと思っています。その中にあって、テレビ朝日主催の「KINGDOM ROCKSHOW」やFOOL'S MATEの「Beauti-fool's Fest 03」の様な巨大イヴェントの開催、そして「MOON CHILD」が異彩を放っていたと言えるでしょう。

 さて、今年の明るい話題から重い話題まで、すべてをひっくるめて掠っていったバンドが「baroque」でしょう。オサレ系の始祖として絶大の人気と絶大な不人気を併せ持ったbaroqueは、7月にシングル「我伐道(ガキドー)」でメジャーデビュー。8月には武道館公演「小人プロ」を敢行するなど、精力的に活動していました。
 しかし、そんなbaroqueは9月末に突然活動停止。Webサイトも長らく沈黙を保ち、ファンクラブでも音沙汰無し、しかし予定にあったライヴやリリースは次々と潰れていく様子に、ヴィジュ界隈は淡々と騒ぎになりました。

 baroqueのサイトのトップページに掲載されていたメッセージは、今までに何度か変更されてきました。ちょっとまとめてみましょう。

09月25日


baroque OFFICIAL WEB SITEはしばらくの間、閉鎖致します。


11/18.19日に、予定されておりましたCLUB CITTA' 川崎での
コンサートですが、都合により中止となりました。
ファンの皆さまには、多大なご迷惑をおかけいたしますことおわび申し上げます。

11月22日

ファンの皆様には突然のオフィシャルページの閉鎖、ライブのキャンセル等、多大なご迷惑をおかけしています事を重ねてお詫び申し上げます。
上記の件については、関係各位の意見がまとまり次第、しかるべきメディアを通して全ての事情について発表いたします。
時期についての詳細は決まっておりませんが、決まり次第当ホームページ上で発表したいと思っております。

株式会社 フリーウィル

12月04日

ファンの皆様には突然の活動休止により多大なご迷惑をおかけしています事を重ねてお詫び申し上げます。
本来ならファンクラブにて最初に事実関係を報告するものですが、今回は数多くの噂が出回り混乱を招く恐れがある為、
既報のとおり第三者であるARENA37°C誌の1月号(12月10日発売)の誌面においてインタビュー形式をもって行う事になりました。

株式会社フリーウィル

 

 最早突っ込む気も起こらないほど突っ込み所満載な告知文の数々を掲載してきたわけですが、最後の告知文にある通り、今日発売のARENA 37にbaroqueのインタビューが掲載されるというのです。・・・どうしてWebサイトにしなかったのか謎ですし、どうしてSHOXXとかではなくてARENA 37なのかが謎ですが、とりあえずは目の前の謎を解くのが先決です。というわけで、噂の記事をちょっとだけ覗いてみましょう


 まず、このインタビューの登場人物です。

  • ライター:武市尚子さん
  • 対象 :万作、晃、怜、圭、DYNAMITE TOMMY(発言順)

 インタビューの前段には特に触れていなかったのに、読み進めていくと突然「トミー」なんて名前が出てきて吃驚です。一応説明すると、DYNAMITE TOMMY(ex.COLOR)はbaroqueの所属する事務所フリーウィル・レコードの社長をされている方。メンバーが適当にそれっぽいことを語るんだとПсиは勝手に思っていましたが、どうやらちょっとは本気っぽいです
 インタビューを大まかに分けると、次の三部に分けられます。

  1. 活動停止が決まった時の状況
  2. 活動停止の理由
  3. その期間のメンバーの動き・考え

 これについて、こんな話をしています。

  1. 活動停止が決まった時の状況
    • 怜と圭がレコーディングをしている最中、「今すぐレコーディングを中止しろ、理由は自分で考えろ」という電話がかかってくる
    • 電話を直接受けて興奮していた圭が、当時丁度マネージャーが辞めることとbaroqueの活動停止を結びつけて考えてしまい、通達の理不尽さがエスカレート
    • 混乱状態のメンバーに、Webを見た友人からライヴが中止になったことを聴いて呆然
  2. 活動停止の理由
    • 未成年のメンバーの飲酒や喫煙などの素行不良
    • 武道館公演前に、メンバーが勝手な憶測から障害事件を起こした
    • その障害事件を乗り切った直後、武道館公演の打ち上げで飲酒したメンバーをスタッフが咎め、逆上したメンバーがスタッフに掴みかかった
    • 反省の色が無いとして、事務所側でbaroqueの活動停止を決定

 そういえば、公式掲示板に「傷害事件でメンバーが警察に逮捕された」様なデマが流れたのは、確かにその頃だったような。活動停止中のメンバーの考えなどについては、Псиが要約してお伝えするのも違うと思いますので、是非雑誌でご覧下さい。また、上に書いたことの詳細をお知りになりたい場合も、雑誌をどうぞ。
 Псиの感想は、とりあえず流石DYNAMITE TOMMYという辺りに帰着。もちろん、突然のWebサイトの閉鎖や、それに対するレスポンスが異常に遅かったことの説明が充分に為されているとは思えません。でも、DYNAMITE TOMMYの説明は確かに理に適っており、とてもオトナなコトバを喋っているなあ、と素直に感心しました。伊達に長くありません
 それにしてもこのインタビュー、「音楽が良ければ、普段の行いはどうでも良いと思っていた」様な発言がちょくちょく出てくるのですけれど・・・ううん、やっぱりどう言って良いのか判らないので、場繋ぎにバロックの歌の歌詞を載せて終わろうと思います。

午前五時のチャイムが鳴り終わる前に
君と僕の作り話小さな子猫に聞かせて
何時も見てる夢の中で数え唄を歌ってるよ
「足をのせて絡ませて」って小さな子猫に尋ねてるだけさ
澄んだ青の空に僕の声が届く前に
昼と夜とは違う笑顔小さな子猫に見せてよ
遠い空の雲の上で君の為に歌ってるよ
「足をのせて絡ませて」って小さな子猫に尋ねてるだけ

赤いチップで耳を隠して蜜を含ませ食べたいけど
結論僕は、寂しがり屋の土に埋もれたウサギなのさ

新聞記者に喋り上手と煽てあげられ天狗だけど
所詮僕等は、見栄っ張りの心閉ざしたウサギなだけさ

君のチークで頬を隠して蜜を含ませ食べたいけど
結論僕は、寂しがり屋の人込みに埋もれたウサギなのさ

新聞記者に喋り上手と煽てあげられ天狗だけど
所詮僕等は、見栄っ張りの土に埋もれたウサギなだけ

ある程度の家内を隔離しても罪にならないように
出会い系サイトで知り合った君の事を手懐けておきます

ピアッシングが得意な君の事をもっとほらっていたぶりたいの。
今日と云う日「ありがとう」「さよなら」

明日は天気になぁれ

tight[バロック]

 「新聞記者に〜」の下りを今回のインタビューの内容と照らし合わせると、なんとも言えない気分になれること請け合いです。年の瀬の押し寄せるこの時期に、なんとなく黒い気分に身を沈めたい方は、お試しになってみてはいかがでしょうか。
 ともあれbaroqueは活動再開、次のライヴも3月22日に決まり、公式サイトも復活しました。ファンは喜び、アンチは悲しみ、どうでもいいので静観していた方には溜め息しか出ない結末ですが、それでもバンドが存続できたということは重要だと思います。どうか、これからのbaroqueの曲が、とても素敵なものになります様に。

 Псиは、知らない内に\880なんて価格になっていたのと、案の定どうでも良いヒトたちばっかりが掲載されていて持て余し気味のARENA 37を、呪うべきか否か悩んでいます

 

平成15年12月07日 t.A.T.u、再々来日。

 結局、タイミングも規模も最悪だったまま、t.A.T.u.の東京ドーム公演は終了しました。ホールクラスでさえ大きな穴を開けると会場取りが難しくなる昨今、アリーナクラスの東京ドームで半分以上穴が空いたら、今後の日本での大々的な活動は難しいに違い有りません。
 と、いきなり本論っぽい話で始まってみました。こんばんは、Псиです。t.A.T.uの起こした騒動は、既に解説するまでも無いと思いますが・・・とりあえず、まとめてみましょうか。

初来日時(06月26日〜06月30日)

  • 「Show Me Love」PV撮影のロケ地に選んでいた秋葉原付近の歩行者天国の道路利用申請を「29日に使いたい」と26日に申請、警視庁万世橋署に断られる
  • そんな背景を背負って、26日に来日。渋谷で散々買い物、夕食は2人の大好物の鮨。
  • 27日、ミュージックステーションに出演。オープニングでジュリアが衣装の露出度についてタモリさんに思い切り突っ込まれるという微笑ましい光景を見せるも、t.A.T.uは出番になってもスタジオから出てこない。結局セットを撤収したスタジオでthee michelle gun elephantが1曲余分に歌い、場を繋ぐ。ちなみに、この件でテレビ朝日に寄せられた問い合わせの電話は804件。
  • 28日、Zepp Tokyoでのファンイヴェントが中止に
  • 29日、銀座〜皇居を観光。常に誰かしらがビデオ撮影を行っていた。また、銀座のビッグエコーで「All the Things They Said」を歌い、これが初来日時の最初の歌
  • 29日、「真相報道バンキシャ!」に出演。銀座でPV撮影を行う予定だったが、許可が下りるまでに10日かかるので中止にしたというエピソードを披露。
  • 29日、記者会見。番組出演をボイコットした理由→「自分達がメインの音楽番組だと聴かされていた」、Zeppでのイヴェントはどうして中止したのか→「誰かに拒絶された」、一連のトラブルは話題づくりの為のものか→「判断に任せます」という、割とアレなやりとりを展開。埒の明かない内容と同時にt.A.T.uの2人の態度の悪さに、各種メディアは激昂。
  • 35,000通を越えるPV出演募集の申し込みも、PV撮影自体が行われなかった為に、ただ無駄に。
  • 30日、成田空港に集まったファンに抱擁やキスで応えながら帰国。

再来日時(10月25日〜10月30日)

  • 25日、スケジュールは極秘のまま再来日。警備スタッフにカメラマンの男性が取り押さえられて転倒し、ちょっとした騒動に。
  • 26日、文京学院の学園祭でゲリラライヴ。「Show Me Love」と「Я сошла с ума(All the Things They Saidの原題)」withロシア語講座などを披露した後、コイビト同士の観客をステージ上に引っ張りあげて端からキスをさせる「キス・コンテスト」を行い、最後は「Not Gonna Get Us」で終了。
  • 26日、「真相報道バンキシャ!」に出演。その日は小泉首相と菅直人民主党代表が討論をしていたが、そこへ何の脈絡もなくビデオカメラを持って乱入。日本のVIP二人が英語で話しかけるも適当にあしらい、寝転がって「Show Me Love」と言ったり、二人をひとしきり撮影した後に勝手に退場。出演者も視聴者層も割と洒落では済まず、余計に評判が悪化。
  • 26日、ニッポン放送にてラジオ番組向け収録。12月のライヴへの意気込みを語る。
  • 26日、「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」収録。カメラを回しながら登場した2人は普通にメッセージを残し、今度はちゃんと歌う。
  • 26日深夜、日本テレビでt.A.T.u特番が流れる。
  • 27日、スポンサーである大塚製薬を訪れる予定だったが、警備上の都合でキャンセル。午後から渋谷〜代々木公園を観光。
  • 28日、「FUN」の収録。藤原紀香さんと意気投合、「ロシアでのライヴに招待する」と発言。巨大なぬいぐるみをプレゼントされた2人は、やっぱりカメラを回していた。
  • 28日、ライヴ会場である東京ドームの下見。記者会見とMTVのインタビュー等を行う。バットを持って現れ、「この会場を満員にする自信はある」などとインタビューに答えた2人は、「愛!愛!」と叫びながらプロデューサーイワンの投げるボールを打ち続け、20分程遊んでから帰る。
  • 29日、帰国。しかし、実際に帰国できたのはレナだけで、ジュリアとプロデューサーのイワンは寝坊。翌日にこっそりと帰る。

「Show Me Love Japan Tour」(12月01日〜12月02日)周辺

  • 11月11日の時点で、両日併せて80,000枚を目標としていたチケットが30,000枚しか売れていないことが判明。
  • 11月30日、リハーサルにt.A.T.uが登場せず。各メディアには「主催者からバックステージパスが全員分発行されず、関係者が入場できなかった」と説明しているが、主催者であるキョードー東京は「ホテルから出てこなかっただけ」とあっさり否定。
  • 12月01日、公演初日。入場者数は公称で2万5029人。スタンド席はもちろん、アリーナにも空席が目立つ。原価が\7,500のチケットが、ダフ屋価格では\4,000、Yahoo!オークション等では\250。公演自体は30分はDJがターンテーブルを回し、その後50分程度t.A.T.uが歌って終了。テレビ局の収録許可曲も公演直前に「全部」から「3曲」に減らされたこともあり、各種メディアの評価は最悪。撮影完全許可とか、スタンド席のチケットを持っていたヒトがアリーナに振り返られる等の配慮もあり、ファンの声は非難ばかりでも無かった模様。
  • 12月02日、「世界の北野武に一目逢いたい」と「たけしの斎藤寝具店」の番組収録に登場。ジュリアは直前に体調不良で出演をキャンセル、レナだけが出演(12月18日(木)25:50〜26:20放送予定)。
  • 12月02日、公演最終日。公称の人数は2日目を扱ったメディアが少ないので不明。おそらく1日目とほぼ変わらない筈。この日もDJ後に13曲を歌って終了。

 思った以上に、まとめるのに時間がかかってしまいました。t.A.T.uの曲調は感動的に判り易いので、演出次第ではアリーナクラスのライヴも無理では無いと思うのですけれど・・・。Пси、「東京ドームでのライヴ」という選択肢は、そんなに間違っていなかったと思います。ただ、時期は大幅に間違っていたと思います。6月の時点でドーム公演を、それも1日だけで畳みかければ、おそらくは充分な数字が取れたと思います。
 また、この半年の間に新曲の1つでもリリースされていれば、もうちょっと状況が違ったと思います。間に出たのはアルバム収録曲のシングルカットやロシア語版、リミックスアルバムなどと、あまり美味しくないアイテムばかり。もちろん、そうして出た新譜があまりに売れずに東京ドーム公演自体が中止という事態も誘発しかねませんが、新曲があるというだけでライヴの盛り上がりは違うものです。
 今回、上のリストをまとめる為にGoogleに大活躍して頂いたですが、東京ドーム公演の最後の曲「Not Gonna Get Us」で出てきた150人の「t.A.T.uガールズ」の募集とか、全然更新されていない東京ドーム公演公式サイトとか、Universal Musicのお詫びページとかを見るにつけ、なんだか炸裂しそうにせつなさが上昇。すべてが後のまつりだとはいえ、なんだか事実だけ見ると悲しいなあ、とか。

 そんなt.A.T.u、冒頭で言った通り、もう一度「All the Things They Said」級のセールスと盛り上がりを得ない限りは、日本でのアリーナクラスのライヴはあり得ないとПсиは思っています。しかし、日本では逆風が吹き荒れているわけで、これらの逆風は簡単に対処できるものではないだろう、というのも想像に難くないところです。上のリストを見ると、t.A.T.uの行動は「体当たりで行動、最初のエンカウントは最悪、その次・最後は普通」という割と変わったアルゴリズムで動いているのがわかります。ですから、次にライヴがあった時には、きっとリハーサルにもちゃんと出るでしょうし、結構なライヴを見せてくれることでしょう。ただし、次があれば、ですが
 というわけで。もう終わっていると誰もが思っているからこそ、t.A.T.uの次のステップが重要なわけですが。吹き荒れる逆風を跳ね返す、起死回生の戦略・・・それは、新曲のリリースでしょうか。いえ、違います。それはとてもt.A.T.uらしく、予想を斜め下の方向に裏切る展開だったのです。

 というわけで、今日の本題です。Imoveという会社がt.A.T.uのアニメーションを製作するそうです。タイトルは「t.A.T.u. PARAGATE」だそうで、C65のカタログの企業ブースの広告ページにはこんなことが書いてあります。

 あの!ロシアのデュオt.A.T.u.がアニメになりました。初出展でどこよりも早く最新情報を告知。初売りグッズなどを用意してお待ちしております。

[コミックマーケット65 カタログ p.1205 [271]t.A.T.u. PARAGATE(Imove)]

 ・・・あー。一緒にURI(http://www.tatu-paragate.jp/)も書いてありますが、行ってみるとユーザー認証を求められて入れません。最早、何をどこまでどうしたいのか、さっぱり謎です。

 t.A.T.u以来、同性愛を打ち出した2人組の女性デュオなんてあまり珍しくありませんし、そもそも楽曲をリリースしないでどんな展開ができるというのでしょう。t.A.T.uに必要なのは持ち曲の多さであって、決しておかしな狙いで知名度だけを底上げすることでは無いと思うのですけれど・・・。
 Псиは来る冬コミの企業ブースで、t.A.T.uの輝かしい未来を見てこようと思います。そんな時間があれば、ですけど

 Псиは、自ら迷路に迷いこんでいるt.A.T.uにどんな祝福を送って良いのかわかりません

 

平成15年12月05日 REBECCA COMPLETE BOX発売

 どうしてみんなで年末ばかり。こんばんは、Псиです。搾取の為の謀略が極端に多いヴィジュ界隈、年末年始は完全に箍が外れます。年末になるとライヴイヴェントが増え、年始にはアイテムリリースまで増えて火の車。もちろん、イヴェントやライヴが増えるということは重大発表の類や限定発売の類も増加するということで、懐も首もカラダも職場なり学校なり家庭なりでの立場も痛めながら黒服に身を包む方も多いことでしょう。すみません、Псиはちょっとやさぐれています
 さて、ヴィジュに限らず、何かが終わった時にはCOMPLETE BOXが出るのがお約束です。微妙に流行っていないCDショップ等に行けば、アレなアニメやドラマのBOXが大群で転がっている様子を観察できる筈です。とはいえ、アニメのBOX商法はVol.1にVol.1-6を収納できる特製BOX付属といったものが大半。そもそも2話で普通に\7,000のDVDを普通に買う様は、2曲のシングルで\1,800に悶え苦しむПсиにはちょっと理解できないところです。もっとも、傍から見たらどっちもどっちでしょうけどね。

 一方、BOOWYがCOMPLETE BOXを出してからというもの、解散時や解散後の節目にCDやDVDのCOMPLETE BOXが出ることがあります。最近・・・といってもちょっと前のお話ですが、2002年3月に解散したSIAM SHADEが11月に「THE PERFECT COLLECTION」、2003年1月に「THE PERFECT CLIPS」を出しましたし、限定販売されたZABADAKの「biosphere years 1988-2000 zabadak special DVD box」やGuniw Toolsの「Complete DVD BOX」などは記憶に新しいところです。
 そんなBOXリリース群に、遂にREBECCAが参入です。REBECCAといえば・・・という解説はどうやっても陳腐になってしまいますので、みらのさんのサイト「REBECCA.ac」を参考にされると良いかと思います。最早伝説的なバンドであるREBECCAの音源を一堂に集めた上、映像作品もすべてDVDに集約したとあっては、REBECCA好きのПсиとしても黙っていられる筈はありません。圧巻の収録作品群を見てみることにしましょう。

【CD】

  • 『ヴォイス・プリント』
  • 『ナッシング・トゥ・ルーズ』
  • 『ワイルド&ハニー』
  • 『4〜メイビー・トゥモロウ』(写真)
  • 『タイム』
  • 『リミックス・レベッカ』
  • 『ポイズン』
  • 『オリーヴ』
  • 『ブロンド・ザウルス』
  • 『another songs collection(仮)』 〜過去にリリースされた『カップリング・ソングス・コレクション』と『12インチ・リミックス』に、アルバム未収録のラスト・シングル「LITTLE ROCK」をプラスして、新たに一枚のCDに編集し直したもの。

【DVD】

  • 『REBECCA LIVE MAYBE TOMORROW』
  • 『#43#61#77 POISON TOUR 87-88』
  • 『BLONDSAURUS IN BIGEGG』
  • 『Dreams On 1990119』
  • 『REBECCA IN FILMS / BEST OF DREAMS』 〜過去にリリースされた『REBECCA IN FILMS』、『REBECCA IN FILMS Vol.2』、『BEST OF DREAMS THE VIDEO one』、『BEST OF DREAMS THE VIDEO two』を、新たに一枚のDVDに編集し直したもの。
  • 『ONE NIGHT』 〜解散していた彼女たちが、阪神大震災チャリティのために95年に復活した一夜のライヴの模様を収録したもの。
  • 『ポイズン』

【その他特典】

  • ・ラストツアー“BLONDSAURUSの逆襲”のパンフレットの復刻版(縮小サイズ)
  • 名曲「フレンズ」のレコーディング時に使用していたスコアブックの複製
  • 土橋安騎夫の最新インタビュー&メンバー・コメント入りブックレット
  • アーティストロゴステッカー
  • 豪華スペシャル・ボックス仕様

[レベッカのボックス・セットが、ついにリリース!!( << CD[+DVD]Journal )]

 なんて豪華。音源は殆どCDで持っているПсиにとって、やはり気になるのはDVDです。CDが再販されるのと、映像作品がDVDで再販されるのはまるで意味が違いますし。音源の中でも、確か「TIME」は持っていなかった気がしますし、そうした穴を埋める意味でも、このアイテムは大変素敵です。
 ・・・素敵、なのですが。残念ながら、Псиはこのリリースを素直に喜べません。なぜなら、

 リーダーであった土橋安騎夫が自ら監修したという今ボックス・セットは、彼女たちが過去に発表してきた音源・映像などを、これでもか!と言うぐらい詰め込んだもので、その内訳は、CDが10枚、DVDが6枚とかなりのボリューム感溢れるもの。その詳しい内容は下記のとおりですが、今回のボックス・セットでの最大の目玉は、なんと言っても、解散していた彼女たちが、阪神大震災チャリティのために95年に復活した一夜のライヴ“ONE NIGHT”の模様を収録したDVDが収録されること。また他にも、ファンであるならばいろいろと気になる特典も多数用意されている今作、完全生産限定盤でのリリースとなるので、彼女たちにかつて夢中になったことがある方は、今から要予約することをオススメ致します。なお、残念なことに(?)、今ボックス内のCDは、すべてソニー・ミュージックのCCCDである“レーベルゲートCD2”でのリリースとなってしまうそうです。う〜ん、ボックス・セットにCCCDとは・・・正直、キツイですね、これ。

[レベッカのボックス・セットが、ついにリリース!!( << CD[+DVD]Journal )]

 「土橋さん監修←→SONY系列からリリース」という両天秤で、なんと後者が勝ってしまいました。いえ、そんな戦いはなかったのかもしれませんが。ともあれ、このBOXのCDはすべてCCCD(レーベルゲートCD2)なのだそうです。記事を読み始めたПсиは「CHERRY SHUFFLE」な気分だったのに、読み終わってからは「Maybe Tomorrow」な気分まで落ち込んでしまったのでした。そもそもスタートが不吉な気も、とかの突っ込みは鮮やかにスルーです。
 とりあえず、宣伝記事で「正直キツイ」なんて直球のコメントを出すCD[+DVD]Journalが、Псиはいっぱい大好きです
 HYDEのリリースに全く噛まず、あまりJanne Da ArcのCDを買わないПсиは、CCCDの音源とあまりバッティングせずにここまで来ることができました。ですが、ここへ来てREBECCAがCCCDなんて。土橋さん監修ということでしっかり「LITTLE ROCK」も入っているだけに、かなり残念なアイテムです。後は再販版「Raspberry Dream」に入っていた「Tatoo Girl」が入っていれば文句無しですけれど・・・あああ、購買意欲がどんどん低下していく自分を確認中です。正直、DVD部分だけ\10,000でリリースとかなら、迷わず買いに行くのですけれど。

 Псиは、REBECCAの作品に祝福を送りますが、CCCDは気持ち悪いので勘弁です


 追記(12月10日):
 BOXに収録されるDVDの内容ですが、阪神大震災の復活ライヴは収録未定であるとの情報を頂きました。メーカーがフライングで流した情報だそうです。REBECCAの映像作品はDVDになっていませんから、このライヴの模様が収録されないとしても稀少なアイテムなことには代わりありませんが・・・可能であれば収録して欲しいなあ、なんて我儘を言ってみたり。
 みらのさん、掲示板での情報、どうも有り難う御座います。

 

平成15年12月04日 紅白歌合戦、出演者決定

 師走です。こんばんは、Псиです。大変今更な話題ですが、ちょっとブランクが空いた後のリハビリだとでも思って頂けると幸いです。つまり、車田正美先生で言うところの「Silent Night 翔」、奥浩哉先生で言うところの「01」と言ったところです。・・・頑張って集英社でまとめてみましたが、ひねりも無い上に全然面白く無いので本題に入ります。
 みなさんの年越しは、一体どの様なものでしょうか。年齢を詐称してカウントダウンイヴェントに参加し、「ああ、ライヴで年が終わってライヴで年が始まった」と実感しながら仮想明治神宮へ行く様な、いかにもバンギャな年越しをされる方はどれだけいらっしゃるのでしょうか。Псиは、前日までがイヴェント→ライヴ→イヴェント→ライヴ→イヴェントという日程を3日間でこなすという13階の宝箱の出し方並みにひどいスケジューリングな為、年越しはうだうだしながら過ごそうと思っています。

 斯様にうだうだ年越しを迎えるヒトにとって、テレビは大切なおともだちです。複数人とうだうだするにせよ、ひとりでうだうだするにせよ、テレビは大切なムードメーカー。後はおそばとこたつとみかんさえあれば、十数回めのぱっとしない年明けを迎えられるでしょう。・・・そもそも、年明けってそこまで持ち上げる程劇的なイヴェントでは無いですしね。
 さて、年越しのテレビ番組の定番といえば「NHK 紅白歌合戦」ですが、毎年言われている通り視聴率は低迷。89年から二部制を導入して以来、50%を切ることは無かった(二部の時間帯の)視聴率は低迷。89年、01年、02年と3回も50%を切っていることになります。特に昨年の放送は47.3%でワースト1位。一方、他局の番組「猪木・ボンバイエ」が16.5%と善戦。紅白低迷の理由は様々ですが、とりあえず合間合間のアレなショウタイムだけでもなんとかした方が、頑張って見ているヒトの為だと思いますけれど。

 もちろん、NHKは演出に関する疑問を一切表に出さず、ここで重要なのは目玉アーティストの不在だと判断。若いヒトをはじめとして、視聴率を伸ばす為のあからさまなテコ入れを始めました。演歌パートを大解体した上に横文字のアーティストを起用、更に目玉として01年にはザ・ドリフターズを、そして02年には中島みゆきさんを起用したのでした。もっとも、ザ・ドリフターズの高木ブーさんと中川工事さんの明らかなやる気の無さが原因か、黒部ダムからの中継で歌った中島みゆきさんが歌詞を間違えたのが原因か、視聴率的には低迷が続いています。
 ここで、まっとうなヒトならアーティストの水準を高めた上で、更に違う努力をすると思うのですが。ザ・ドリフターズと中島みゆきさんに続く大物歌手の起用を図って動いていた様ですが、演出面では特にコメント無し。そうして呼べた大物も、

 例年大物歌手との出演交渉に泣かされるNHKは今年、長渕剛(13年ぶり2回目)、倉木麻衣(初出場)の出演確保に成功したが、交渉が実らなかった大物たちもいる。

 アーティストと辞退の理由は、宇多田ヒカル(世界戦略における制作活動)▽サザンオールスターズ(12月恒例のコンサートなどで余力なし)▽松任谷由実(年末年始は休養)▽矢沢永吉(仲間と渡米)▽吉田拓郎(コンサート活動)…。

 ただ、「出演がかなわなかった皆さんも、今年は例年になく出演依頼を傾聴していただいたという印象」(天海修一NHK歌謡・演芸番組部長)という“光明”も。

[「紅白」出場者決定の“光と影”…来年に期待?( << @nifty:sports )]

 倉木麻衣さんやゆず、綾戸智絵さん、長渕剛さん・・・確かに大物ではありますが、いまいちぱっとしない感は否めません。そもそも、今年の目玉は春頃から矢沢永吉さんだと騒がれていた筈なのですが。音楽活動に専念し、ラジオやテレビの番組にはなかなか出演しない矢沢永吉さんが、今年はTOKYO FMのラジオ番組でインタビューを受けたり、NHKの音楽番組(POP JAMではもちろんありません)に出演したり、UNIQLOのTVCMに出演したりと、かなりメディアに寄ったスタートを見せたのでした。そのため、「今年の目玉は矢沢永吉では」と騒がれていたのですけれど・・・正直、こうした騒ぎを見ていたПсиは、今年の出場者に矢沢永吉さんがいないのを見て、心底脱力したものです

 昨年の紅白を、Псиは一部も二部も全部見ました。歌詞間違えを笑う隙を与えない程中島みゆきさんの歌は本当に迫力がありましたし、堀内孝雄さんが「親友の河島英五の為に歌います」と言って遺影の前で歌った「酒と泪と男と女」は近年に無い雰囲気を醸し出していましたし、Gacktは良い具合に浮いてましたし、見所はたくさんあったと思うのです。
 ただ、大物に頼る展開を捨て切れず、歌手毎の視聴率がクローズアップされていく様になれば、いずれは紅白歌合戦は番組としての価値を失くすと思うのです。もっとも、ただの歌番組になってしまって、最近の寒い出し物を見なくて済むのは、それはそれで素敵なことですけれど。
 民放では、日本テレビ・TBS・フジテレビの三局がそれぞれ格闘技をメインにした番組を構成。格闘技なら数字が取れるという算段でしょうが、NHKばりに考え無しだと思いますけど。ともあれ、今年の紅白も相当な苦戦を強いられるのは間違いないでしょう。

 Псиは、紅白歌合戦と行く年来る年を見ながらのそのそと年を越す予定の方に、暖色の祝福を送信します。

 


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