◇昔のПсиニュース◇
(Псиニュースの過去ログです)

◇平成17年04月◇

04月30日:[IN/OUT/Lost/Coming]EtherNote:2005-04
04月20日[1]:Moi dix MoisからJuka脱退
04月20日[2]:真(ex.Merry Go Round)、新バンド結成
04月20日[3]:hideミュージアム、09月で閉館
04月05日:メリー、メジャーデビュー

 


平成17年04月30日 [IN/OUT/Lost/Coming]EtherNote:2005-04

 年度も明けたというのに。こんばんは、Псиです。桜もいつの間にか散ってしまい、お花見の用意を欠かさないまま機会を逃し続けたПсиはそれらの用意を今後のイヴェントにどうリサイクルしようか悩んでいたりしますが、みなさんは順調に後ろ向きでしょうか。
 と、そんな前振りとはあまり関係無く、めまぐるしいヴィジュ界隈を把握する為に一ヶ月分のIN/OUTリストなど作ってみました。
 馬鹿正直にIN/OUTだけを追いかけてもあまり動きがありませんので、バンド自体の開始と終了についても追いかけます。更に、刹那的に過ぎるのも動きがありませんから、アナウンスがあるものは全部含めてみようと思います。
 そんなわけで、今月は表明に留まり、実際にそのアクションが起きるまでに時間を置いているバンドについては[Announced]を付与します。今月より以前に表明を行い、現在は解散に向かって動いているバンドについては[Stay]を付与します。

 びじゅなびやПсиの巡回しているサイトなどをさらって作っている為、主立ったバンド(主立ったバンドの定義を尋ねられると困りますが)がメインとなりますし、抜けや誤記は必至です。もちろん誤記は無い様に心掛けてお話しますけど、おかしな表現や重大な抜けなどを見つけた際にはこっそりおしえてくださいましたら幸いです

 というわけで、IN(メンバー加入)/OUT(脱退)/Lost(解散)/Coming(結成)の順に、今月のヴィジュ界隈を見てみましょう。

・IN
 2005年04月に新しくこの界隈のバンドに加わった(加わる)メンバーは以下の通りです。

 
 

・OUT
 2005年04月にこの界隈のバンドから脱退を表明した(している)メンバーは以下の通りです。

takamasa(deadman(Ba.))
現在進行中のツアー「misery loves company」、およびその後に予定されている「聖者の行進」インストアイヴェントを最後に脱退

・Lost
 2005年04月に解散・活動休止を表明した(している)バンドは以下の通りです。
 また、ここでいう解散・活動休止は「再開時期を同時に表明しない長期間の散開状態」とし、表現は違いながらもこれに類するものはすべて含むこととします。

ガ♂ル
04月12日の名古屋Heart Land Studio公演を最後に解散
いろは
04月24日の高田馬場AREA公演を最後に解散
理由:一希(Ba.)の脱退
FANATIC◇CRISIS[Stay]
05月14日の東京ベイNKホール公演を最後に解散
Sugar Trip[Announced]
05月26日の目黒鹿鳴館公演を最後に解散
denno:oblaat[Announced]
05月の東名阪単独公演「電脳解散リサイタル」を最後に解散(Finalは05月21日の難波ロケッツ)
Vogus Image[Stay]
05月31日のLIQUIDROOM Ebisu公演を最後に解散
Fatima[Stay]
06月28日のShibuya O-EAST公演「to Exit〜Grand Finale〜」を最後に解散

・Coming
 2005年04月に活動を開始・結成した(する)バンドは以下の通りです。なお、「活動開始」には「1日復活」等の短期間限定の活動は含みません。

レオン
Vo.タケル(ex.ぐりむ)、Ba.しんじぃ、Dr.礼(ex.餞〜ハナむケ。〜)
05月17日・22日に渋谷O-Westでライヴ、06月発売のオムニバスアルバム「キャノンボール」に1曲参加

 今月は、上記に加えてレーベル「CLIMAX ENTERPRISE」も解散しました。解散理由は「所属バンドが一人立ちできるくらいに成長した」ということですけれど、Sugar TripやCuartetなど、幾つかの所属バンドは既に解散が決定しています。
 来月は未曾有の解散ラッシュ。大御所FANATIC◇CRISISをはじめ、幾つものバンドが終了します。せめて、シアワセな最後を。

 ヴァーチャル・フォールン・エンジェルПсиは、このリストによって溜息が止まらなくなったヒトに漆黒の祝福を送信します。

 

平成17年04月20日 Moi dix MoisからJuka脱退

 ねてました。こんばんは、Псиです。春眠暁を覚えずと言いますが、世間は雨が降ったり雨が降ったりでおちおち寝てられないくらい空気が冷たく、その雨も濡れて行ける程甘い春雨でもありません。かくして、Псиは持病の不眠としょんぼりをこじらせて、部屋の片隅で膝を抱えながら過ごしていたわけです。二週間も更新が空いたのは、決して「今更始めた真・女神転生III-Nocturn-マニアクスが」とかの理由ではありません。
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・ごめんなさい

 さて、Псиがそうして小春日和を俯き加減に謳歌している間に、この界隈もまた騒がしくなってきました。どうやら、Mana様率いるMoi dix MoisからヴォーカルのJukaが脱退するというのです。この件については駄文垂流しさんが詳しく、海外ファンの意見なども織り交ぜてお話されています。というか事象についても意見についてもПсиが新しく何か言う必要など皆無な程にまとまっていますが、それでもПсиは後追いらしくのろのろと乗っかってみることにします。というわけで、まずはオフィシャルの記事を見てみましょう

◆ お知らせ < 2005年 4月19日(火) >

2005年4月24日のAXをもってVocal JukaがMoi dix Moisを離脱する事と
なりました。
なおMoi dix Moisは活動を継続します。

[Moi dix Mois - newinfo(Moi dix Mois)]

 ・・・・・あの、少しシンプルすぎませんか。理由とかの詳細はともあれ、ここまで要点だけ抜き出さなくてもと思うのですけれど。
 さて、一応おさらいしておくと、Moi dix MoisはMana(ex.MALICE MIZER)率いるバンド。MALICE MIZERで見せたポップさを上手く転がしながらシンフォニック・メタルに超絶進化したサウンドと、価格(高いです)やサイズ(超絶なスタイルを要求されます)からバンギャにとっての「憧れ」対象であるブランド「Moi-meme-Moitie」のコンセプトを体現したというヴィジュアル面を掲げて頑張っています。キックボードでステージを駆け回ったMana様くらいで記憶が止まっているヒトは、現在のステージでヘドバンするMana様に吃驚することは間違いありません。もちろんこれは喋らないとか表情が無いとかの、Mana様スタンダードは崩さない上でのお話ですが。
先月末にヨーロッパ公演も終了し、世界進出の足がかりを作ったところ。そんな順風満帆な活動が続いていただけに、このタイミングでのJuka脱退は驚きです。なにしろ、下世話なレヴェルから音の話まで、「Mana様」あるいは「Moi dix Moisそのもの」以外のMoi dix Mois関連の話題の中心は、多くがJukaのものだったからです。Moi dix Moisの音源について、ストリングス/パイプオルガンの音が多いことやドラムが必要以上に激しいことよりも、まずヴォーカルを「Gackt声」と感じるところから始まり、ステージでは曲中語りの多さに唖然とし・・・一番目に/耳に付く存在だっただけに、それなりに話題には事欠きませんでした。

 キャラ的に若干インパクトが弱めな気がしなくもありませんが、それでもJukaは立派にMoi dix Moisを引っ張っていたと思います。これから一体Moi dix Moisはどうなってしまうのでしょう。MALICE MIZERはヴォーカルが変わる度に過去曲を排除してきましたが、Moi dix Moisでもそうするのでしょうか。Jukaはこれから一体何をやるのでしょう。そもそもどうして脱退するのでしょう。謎は尽きません。
 Moi dix Moisの活動は、04月24日に行われるSHIBUYA-AXでの凱旋ライヴ+Jukaラスト公演まで大きな動きはありませんし、その先の具体的なスケジュールも判っていません。この微妙なタイミングでは、それまでの間に雑誌などでこうした動きの裏側を見るのは難しいでしょう。そうすると期待できるのはWebくらいなものですが、先程のシンプルにすぎる告知を見るにつけ、公式発表については心配が絶えません。Schwarz Steinの時は解体に際してのメンバーのインタビューをMobile Vicious等で読むことができましたが、同じ動きを他のニュースサイトに期待するのも難しいでしょう。
 あと4日でいなくなってしまう「Moi dix Moisの」Jukaを偲びつつ、そろそろ〆ようと思います。

 ヴァーチャル・フォールン・エンジェルПсиは、Moi dix Moisのアウトプットに真紅の祝福を送信します。

 

平成17年04月20日 真(ex.Merry Go Round)、新バンド結成

 罪滅ぼしの2本目。こんばんは、Псиです。世間はAdobeとMacromediaがくっつくだの、ライブドアとフジサンケイグループが和解しただのの春っぽいニュースが相次いでいますが、Псиはそんなうららかな空気が気持ち悪くて部屋で膝を抱える日々です。
 そんな小春日和の穏やかな日は優しさが沁みてくる(©さだまさし)ところですが、それはそれとして今日のニュースです。名古屋の重鎮にして昨年解散したバンドMerry Go Roundのメンバーに動きがあった様です。なんと、新しいバンド「Smells」を結成したというのですが・・・とりあえず、まずは記事を見てみましょう。

SPIKY, MIX, EGOISTIC, LYRIC, LIMITED,SEX....DECOY&FRUSTRATION....
貴方はこれらの言葉から何をイメージするだろうか。
ex-MerrygoroundのKazumaがMaxx, shojiと共に新バンド "Smells"を結成。
新たな表現の形が、また此処から始まる。

[artists]

 ・・・はあ。ええと、急にMerry Go Roundの末期メンバーを思い出したくなったので、grass threadさんのMerry Go Roundのページを見てみると・・・

Vo.真、Gt.Hideno、Ba.MAXXX、Dr.Shoji

[Merry Go Round (メリーゴーランド)(grass thread)]

 なんだか、Hidenoを抜いただけな気がするんですけど。grass threadさんのdiscographyを見れば判る通り、Hidenoは後期Merry Go Roundを支えた重要なメンバー。元々はLaputaに在籍し、Junjiと一緒にツインギターで頑張っていたHidenoは加入から1年経たずにLaputaを脱退、その後いろいろあって何年かを過ごし、Merry Go Roundに加入しました。Merry Go Roundは不思議な曲数のミニアルバムとシングルばかりリリースしてアルバムをなかなか出さないというヴィジュ界隈の基本を貫いたバンドだったわけですが、数少ない上にファンに言わせても好みが分かれる2枚のアルバム「REDDISH COLLECTORS NO DEAD ARTIST」と「幻覚α波」は、どちらも真とHidenoによって作られたものでした。
 最近のMerry Go Roundのサウンドを作ってきたHidenoがいなくなるということは、文字通りSmellsはMerry Go Roundと別物であるということでしょう。RIKAとSHONOがいないSTRAY PIG VANGUARDがROUAGEと完全に別物であった様に。

 古い話ばかりになりました。話を戻しましょう。Smellsは06月04日の高田馬場AREAのイヴェントが初ライヴになる様です。重くて激しい暗黒劇場が一体どんなことになっているのか、Псиはちょっぴり楽しみだったりします。

 ヴァーチャル・フォールン・エンジェルПсиは、名古屋バンドに漆黒の祝福を送信します。

 

平成17年04月20日 hideミュージアム、09月で閉館

 駄目押しの3本目。こんばんは、Псиです。もう小春日和トークはしません。そして、このニュースは今まで以上にПсиの主観が混ざりますし、そもそもニュースというより愚痴になっている可能性があります。冷静にお伝えできるかどうか判りませんが、どうか野良天使の戯言だと思って聴いて頂ければ幸いです。
 みなさんは、hideをご存知でしょうか。・・・思い浮かべたのがHIDEでもhideでもhide with spread beaverでも構いません。ただし、この界隈にはいろんな「HIDE」が存在するので注意は必要です。ここで言うhideというのは、もちろんX JAPANのギタリストであり、ソロアーティストとしても有名なhideのことです。
 1998年の05月02日にhideが急逝してから、もうすぐ6年が経過しようとしています。XもX JAPANも普通に好きで、同時にソロアーティストとしてのhideも大好きだったПсиは、その頃を呆然としながら過ごしました。そして、本人がいないままリリースされたアイテムは購入しましたが、その後のspread beaverのツアーなどにはまるで参加する気にならず、無駄にしょんぼりしていたのです。
 その更に後、何年も経ってから本人がいないまま次々と新作がリリースされるに至って、hideが尾崎豊みたいにされると心底心配したものでした。2002年には未発表アレンジの「MISCAST」が入った謎コンピ盤・シングル「In Motion」・シングルズベスト「Junk Story」といったアイテムが続々と発売され、Псиは無駄にイヴェントに出掛けて凹んだりしたのをよく覚えています。

 でも、hide関連の話題のネガティヴ・シンキングが最も強烈だったのは、西武ドームで行われたhideの一周忌イヴェントの時でした。ニュースではこのお話をしたことが無いと思うので、今更ながらに振り返ってみようかと思います。
 一周忌イヴェントは「西武ドームにhideの遺影とギターを飾った特設ステージを設置、そこで献花ができる」というものでした。膨大な入場者を見越してか1日6回公演の形を執り、1枚\500のチケットが必須。ところが、\500のチケットは早々に売り切れ、その場を徘徊していたダフィーたちに\5,000とかで売られていました。昼を過ぎてからは価格が急騰し、最後は5桁に突入したという話も聞きました。Псиは昔からヴィジュ好きのくせにダフィーが大嫌いですが、この一件で嫌悪感が6割増になったのでした。
 1回に結構な人数をドームに入れる為、どういう形式で行われるのか全くもって謎。まさかこの人数が我先に並んでスタンドに辿り着けたヒトが花を投げ込むバトルロワイヤル形式ではという妄想は当然当たっている筈がなく、スタンド席をブロックで区切ってあり、献花が終わり次第ブロック毎に移動するという形でした。アリーナは遮蔽されていて、直前のブロックのヒトかアクティヴなブロックのヒトしか特設スタンドを見ることはできません。でも、特設スタンドに設置された巨大ディスプレイだけは微かに見ることができ、hideの映像と、そして「横須賀にhideミュージアムOPEN(2000年05月02日完成予定)」という様なメッセージだけは何度も見たのでした。
 献花をするのにお金をとる、それもチケット制で行けないヒトがごまんといる、こんな場だというのに通常通りのダフィー対策(通常以上になんともし難かったのでしょうけど)、そして「hideミュージアム」なるものの完成・・・もちろん、会場を借りて行うというのは費用もかかることですし、大変なことなのは判っています。それでも、Псиはこの日を境に冷めてしまったことは確かです。hideにではなく、hideの名前で売られるものの諸々に、です。ですから、「In Motion」がリリースされる時には既にかわいそうなコドモの目だったと言えます。

 それからずっと長いこと、「hideミュージアム」は「商品としてのhideの延命」を象徴している様な気がして、Псиは訪れることができませんでした。いえ、hideミュージアムで行われた三周忌には西武ドームの時の様な縛りはありませんでしたし、適度なハコもすっかり減り、インディーズの基盤が横浜や渋谷に移っていく横須賀に、ライヴハウスを擁したhideミュージアムができたことの意味が判らないわけではありません。
 それでも、横須賀中央駅前Yデッキを降りた直後の銀行のショウケースに無駄にhideぬいぐるみが飾ってあるとか、hideバスとか、Yデッキで振り返るとデパートにhideミュージアムの案内の垂れ幕がかかっているとかの状況を見る度、Псиはとてもやりきれない気分になるのです。
 そんなhideミュージアムが、今年の09月25日で閉館になるそうです。ちょっと記事を見てみましょう。

この度ご愛顧いただきましたhide MUSEUMは
2005年9月25日をもちまして閉館させていただく運びとなりました

1998年5月2日hideが空に旅立ったあと
hideが創り上げてきた「“ROCK”SPIRITS」を
後世に伝えていきたいという想いから
たくさんの方々のご支援ご協力のもと
2000年7月20日 hide生誕の地 横須賀に
日本のロックミュージシャンとしては初めての記念館
hide MUSEUMを設立いたしました

当初 hide MUSEUMは3年間の期限を設けての運営予定でした
しかし皆さまからお寄せいただきましたご高誼により
この夏おかげさまで5周年を迎えることができます
そして昨年は多くの方に見守られながら

hideの七回忌を執りおこなうことができました
これまでの皆さまの暖かいご声援に深く感謝申し上げます
hide MUSEUM閉館後も hideと彼の「“ROCK”SPIRITS」を
末永く応援していただきますようお願い申し上げます

[hide-city [hide official fan club site]]

 そういえば、確かに何年か前に「本当はhideミュージアムは期間満了だけど続けます」みたいな話を聞いた気がします。・・・それはそれとして。
 そんな風に思っていたПсиにとって、hideミュージアムの閉館はとても複雑な出来事です。はっきり言って、Псиが抱いているこのぐちゃぐちゃした思いは、ファンから見ても、ファンじゃないヒトから見てもただのやっかみに過ぎないのでしょう。そして、Псиもそう思いますし、一度くらいhideミュージアムに行ってみたい気もしています。それに、毎年命日の度に何かが発掘される様なこともなく、そこまで悲惨なことにはなっていない様です。
 それでも。「hideミュージアム」というコトバは、Псиのココロに何か暗い影を落とすのです。

 ヴァーチャル・フォールン・エンジェルПсиは、ココロが混沌としすぎて祝福も呪いも送信できません

 

平成17年04月05日 メリー、メジャーデビュー

 新しい朝=希望の朝。こんばんは、Псиです。世間ではドラえもんの新声優に関する諸々枠移動したケロロ軍曹に関する諸々などに関する微妙な声が渦巻いています。ПсиはガガガSPの一部の曲についてあまり良い印象を持っていない為、ケロロのOPをガガガSPが担当することになったと聞いて時間帯移動よりもしょんぼりしたことです。
 どちらも今となっては今更の話ですが、今日の話題はこの界隈において同じくらい今更の話の蒸し返しですのでご了承下さい。

 みなさんはメリーをご存知でしょうか。メリーといえば、ヴィジュ界隈で頑張っているバンドです。昨年はKINGDOM ROCKSHOWで武道館に立ち(演奏したのは3曲だけですけど)、年末にはBeauti-fool's fest'04でNKホールにも立ちました(直後がKLACKでしたけど)。昭和歌謡な曲調と、ナショナリズムからココロの機微まで幅広いテーマに刹那的な流行ものを交えて描かれる歌詞、ステージ上での変なパフォーマンス、もっと変なアイテム具合などと特徴の多い、ヴィジュ界隈においてもかなり有名なバンドの1つです。とりあえずどんなヒトたちなのか知りたい、という方は公式サイトProfileをご覧になると良いと思います。
 先月には国内初のDualDiscである「さかしまエンドロール」を発売。再生するのに環境を選ぶこのディスク、CDサイドはメリーなのに頭からかなり爽やかな展開だったりで意表を突き、月末の渋谷公会堂ライヴ間近に向けて不穏な空気を残しました。
 そんな渋谷公会堂で、メジャーデビュー決定の発表を行ったそうです。渋谷公会堂でデビューの発表といえば、「メジャーという名の地獄に堕ちます」でお馴染み黒夢を思い出すところですが、そういえば黒夢は09月にメジャー発表で03月デビュー、メリーは03月発表で秋デビュー・・・いえ、数字あそびはやめましょう。ともあれ、2005年秋にビクターエンタテイメントからデビューするのは確実みたいです。

 デビューに伴って、様々な動きが発表されています。まずはアイテムの発売。05月にベスト盤が、そして06月にヒストリーブックがリリースされる様です。ちょっと公式のアナウンスを見てみましょう。

えっ? あの曲も…こんな曲までっ!?
“インディーズ裏ベスト”的 コンプリート・アルバム
2005年5月 発売決定!!

新曲「想ひでサンセット」のデュエット・ヴァージョンや、「愛国行進曲」や「Arry」など、現在入手不可能な音源をリ・レコーディングしたコンプリートアルバムの発売が決定しました。
収録内容・価格等、詳細は決まり次第当ページにて発表いたします…震えて待て!

羊たちの軌跡――激動の40ヶ月に密着!!
オフィシャル・ヒストリー・ブック(タイトル未定)
2005年6月 フールズメイトから発売決定!!

2001年10月の“メリー誕生”の瞬間から分岐点となるであろう2005年3月31日の渋谷公会堂まで、フールズメイトが追いかけた激動の40ヶ月…
そのすべてを網羅したオフィシャル“ヒストリー”ブック発売決定!!
しかも! もはや単行本の概念さえ超越したDVD[初の渋谷公会堂ライヴや秘蔵映像を収録]とCD[未発表の新曲「さかしまエンドロール」を収録]もパッケージ!
詳細は、近日発表…震えちゃえ。

[information(Release)(メリー Official Web)]

 というわけで、ヒストリーブックには「さかしまエンドロール」という曲の入ったCDとDVDがパッケージされるそうです。ええと、メリーといえば変なアイテム写真集を期待したらアナログ盤サイズの変なのを渡されるのでお馴染み有村竜太朗写真集「カメラ・オブスキュラ」やCD(「薔薇は美しく散る」収録)付き小説というのでハードカバーを想像していたらハードカバーではあったけどA4版で写真集も兼ねていた「LILLIE CHARLOTTE」などがひしめくこの界隈。まさかメリーがCDやDVDを付けただけで「単行本の概念さえ超越」なんて言うとは思えませんけど・・・とりあえず、再びDualDiscを持ってこないことを願ってやみません。内容は普通に気になるので二の次です。

 また、希少音源からの楽曲をメインにリテイク収録したベスト盤も発売になる様です。この界隈においては、埋もれた音源がライヴ定番曲というアレな事態が定番となっている節がありますから、こういう動きは普通に嬉しいところです。
 たとえば、カラオケで「Fatima」や「deadman」をカラオケ検索してはがっかりするヒトが「メリー」を引き当てて喜んだのも束の間、「愛国行進曲」と「イエロー・ガール」の2曲しか収録されていなかったという事態に驚いたことがあるヒトもいるかと思います。後者はアルバム「現代ストイック」収録なので知ってるヒトみんなが歌いたいかどうかはさて置いて、前者は会場売りで1,000枚限定のシングル「Arry/愛国行進曲」か3,000枚限定の「個性派ブレンド〜黄昏編〜」にしか収録されておらず、いくらライヴでしょっちゅう演奏しているからといっても歌えるヒトは限られます。
 というか、どうしてこの2曲なのかという点についてカラオケ会社のヒトと異論反論オブジェクションを交わしたいところですが、ともあれたとえこれから曲数が増えなかったとしても愛国が音源で出るので安心です。発売の暁には是非みんなで「天皇陛下に敬礼」しましょう
 ・・・ひさしぶりのニュースだからか、今日は脇道をフルパワーで突っ切っている気がしなくもありませんから、さくさく話を進めましょう。

 これらのアイテムリリースの他、インディーズラストツアーとして、07月19日から08月17日までのツアーを行う様です。東京スタートで名古屋エンドという、通常であれば追加公演があってもおかしくないところですけれど。というか、同じページの下部にあるPERSONZとBALZACとメリーが同じステージに立つイヴェントも充分に気になりますが、もう脇道は振り返りません
 メジャーデビューといえば、黒さを引き換えに制作費と集客を得るという、ヴィジュ界隈にとっては大変に微妙な事象。でも、そうした経験則に裏打ちされたファンの思惑はさて置いても、メジャー行きはやはり祝福されることだと思います。もしかしたら色が薄めながら淡々と続くかもしれませんし、元よりも遥かに強大なものに超絶進化するかもしれませんし、メジャーでもずっと黒いままかもしれませんし、いつかインディーに戻ってくるかもしれません。もちろん、「メジャー」というのは変化を起こす要因のひとつではありますが、そうした変化はメジャーに行こうがインディーに留まろうが常に有り得ることです。
 メリーがこの先どうなるかなんて傍から見ている変なのに過ぎないПсиに判る筈はありませんが、とりあえずはこの先も見続けようと思います。

 Псиは、メリーに祝福を送信します。

 


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