2005年03月06日

おねがい、おねが い  だ    から このはこはけしてあけ          な いでくださ    い。

 今日はなぜか「戦闘妖精メイヴちゃん」を知人様より押し付けられました。とはいえ、Псиは劇中で名前やキャラの出てくるらしい「ストラトス・フォー」や「戦闘妖精雪風」を全く知りません。雪風については女性型兵器が空を飛んで戦う話な気がしましたけど、それ以上の知識は無し。今回のOVAを見てはじめて原作を神林長平先生が書いているのを知った程度です。
 薦めてきた知人様にПсиの知識量を告げると、
 「これを見るのに何かの知識はいりません
 とか
 「面白い、面白くないじゃなくて、痛いか痛くないかで判断するお話
 などと不思議な呪文を呟くではありませんか。昨日、然る方と偶然その作品のお話になったですけれど、聴いた所では「5分以上見ていられない」ということだったので、ああ、OVA版終ノ空(*1)みたいなことになっているのでしょうか、と勝手に納得して視聴を開始したのでした。

*1:OVA版終ノ空・・・世紀末と新世紀の狭間にリリースされた、18kゲームメーカーケロQの記念すべきデビュー作「終ノ空」のアニメ。まず元のゲームについてちょっぴり解説すると、突き抜けて電波なストーリー・クトゥルーから微妙に設定を引っ張ったり哲学書から文言を引用したりと敷居高めの味付け・原画担当が複数人なので立ち絵が2つ並ぶと妙なギャップがある(上手い下手とは全く別のお話)・何よりも4周目(卓司の視点)の月姫の殺人衝動所有者同士の会話を100倍濃くした様な異世界トリップ感が体得できる等の色々と凄まじいものでした。合言葉は「存在の至り」「スパイラルマタイ」「トマトケチャップ」「てけり・り」等。「二重影」「モエかん」とヒット作を出しているケロQの原点にして、今でも濃いファンが多い(かどうかはともかく居るのは確かな)作品です。
 そんな否が応にも濃すぎる終ノ空は18kの基本に則って小説やOVAになったのですが、そもそも元がこんななのでだいぶ苦労した様で。小説版については、だいぶ味が薄れているとはいえあのゲームを1冊にまとめてちゃんと読めるものにしたというだけでも評価できるところ。狂気の世界をさらっと堪能できます。それに比べてアニメ版は、三文字原画でも有り得ない様な絵・キャラの年齢を疑う様な微妙な声と棒読み具合・ゲームと違って支離滅裂なストーリー・・・って、そもそも未だ至れていないヒト(=常人)には5分以上直視できないのでストーリーもへったくれもありませんけど(→参考)。
 みなさんも、三角の世界を四角にするために、終ノ空を是非。今なら廉価版が出てます。廉価版は知りませんけど(たぶん一緒だとは思います)、オリジナルはDIRECTORゲーで操作感が最悪なので注意。

 と、終ノ空の解説をしている間に見終わったですけど・・・なにこれ。動くには動いているけど「動き倒している」というには首を傾げるアクションシーン、そこそこに綺麗な絵・・・それはいいのです。それはべつにいいのです。ただ、話が・・・これは確かに面白い面白くない以前に、痛いか痛くないかって話になりますってば。
 話を要約すると、「田舎在住の主人公が都心で行われるヲタ系イヴェント(規模とかやってることはの西4Fに見えますが、チケットが抽選制らしいので何のどういうイヴェントなのかは不明)に参戦、その盛況ぶりと空気に辟易しているとゲートが開いて突如異世界へ送られる。目を開けるとそこはアニメの世界。乱舞する雪風キャラたちは「放送が終了したアニメキャラは、ファンに忘れられたら存在がなくなる」と言い、最早彼女たちは風前の灯。そんな中、忘れられたキャラを始末するクリーチャーが登場し、彼女たちを攻撃。彼女たちに示されたゲートを潜るかどうか逡巡している間に彼女たちは次々と撃墜され、それを見て「僕はアニメに助けられた、だから今度は僕が助けるんだ」か何か言って彼女たちに走り寄る。突如その模様は現実世界の鏡面や受像機に投影され、それを見て彼女たちを思い出したヒトたちの応援によってチカラを取り戻し(ということなんでしょうけど詳細不明)、敵を排除する。ゲートは本当に小さくなってしまい、現実世界に帰るには直ちにその中へ飛び込まないといけない。しかし、そこで主人公は現実に帰らず、彼女たちと一緒に過ごすことを選択した。「僕、しばらく帰れそうもありません」・・・あああああああああああああああああああああああああ
 このエヴァのテーマの真逆を行った謎メタ話はなんですか。しかも、これで「戦闘シーンがものすごくよく出来ている」とか「ネタ満載で疾走感溢れる」とかなら「ああ、話はやっちゃってるけどそれは置いといていいのね」と思えるところですが、さっきもお話した通りアクションシーンがものすごいわけでは決してなく、小ネタは満載(敵の大艦隊見上げて「敵は海賊かっ!?」とか、そんなのばっかり)ながらも挟み方が微妙、テンポが早くて畳み掛ける様な展開というわけでもない・・・ええと、これだとこのストーリーがどこまで本気か判らないんですけど。
 アニメ見ててギャグでもなんでもなく「私は所詮アニメキャラ」とか言われても。げんしけん見られないПсиには頭の展開で既に嫌成分を感じ、その後はもう・・・僕はなんとも思わなかった、ただ縄をさっさと解いて欲しかった(©新井理恵先生)な思いでいっぱい。

 結論:
 絵が綺麗な時点で終ノ空を引き合いに出すのは間違いでした。かといってお話するのに長い時間かかった終ノ空話を消すのは勿体無いので残します。
 というか、雪風界隈ってこの話が許容されるですか?胸見たり下着見たりで萌え要素いっぱいですけど、雪風ってそういうものですか?と、よく知らない雪風に対する評価も微妙に下がってみたり。

 痛いか痛くないかについては・・・なんか、それ以前に♪どうでもいい らんらんら~とか歌いたくなる気分。買うヒトが全然想像できませんけどお好みで(なげやり)。


 レビューで2次元とルシ様にしか触れていないことに気が付いたです。・・・あー、いっそこの路線を貫いて(やめなさい)。

♪~眠りをくれる木箱[Eliphas Levi]

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