「夏」の訪れが「別れ」を指しても。→この←胸の中、オモイデ、咲き続けてくれ。

　ここ最近ずっと「Exit」から歌詞を持ってきたですけど、今日のタイトルはちょうど「紫陽花」。そんなことを思いつつ、遂に「to Exit～Grand Finale～」の日を迎えてしまったのでした。Fatimaの終焉。音源では知っていたものの、Fatimaのライヴの面白さを知ったのは本当に最近のことです。そんなПсиが、たぶんこれは本気で転ぶだろうと思っていた矢先にFatima解散とか言い出したわけでこの悲しみをどうすればいいの誰がПсиを救ってくれるのですかと夕日に叫ぶ類の氷のヴィジョンを浮かべながら身支度開始。
　そんなわけで、実質Fatimaを末期しか知らないことになるんだなあ、なんて思いながら、Псиはとぼとぼと最後のライヴに出かけたわけでした。

　17:00開場・18:00開演だというのに、Псиが会場に到着したのは17:55。間に合ったのでなんでもいいといえばいいですが、それにしたってぎりぎりすぎます。というか、今日の会場は仮想O-Eastだから坂を登る前にあるロッカーを使って、その料金(\200)用の小銭を用意する為にその近所の仮想コンビニで何かを買って・・・と仮想渋谷駅を降りてからぴこぴこと算段を立てていたですが、なぜか今日に限って道を間違えました。不覚。なまじ計画を立てて行くと駄目なПсиをだれかたすけてください(BGMはアレ)。だから、迷ってしまったからって方向音痴のПсиのお友達であるEZナビウォークを起動したらその瞬間にどこで道に間違ったのか判明したというツキの無さ。
　なんだか、これはFatimaに拒否られているのではないかと後ろ向きに思いながらも、仮想コンビニでドリンクを買い、ロッカーに荷物を入れ、ほぼぎりぎりで仮想O-Eastへ行って・・・
　・・・・・
　・・・・・・・・・
　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?
　なんで会場前にこんなにヒトがいるですか?
　もちろん、開演30分前とかであれば会場前にはヒトがたむろしていて当然。でも、時間が迫れば迫る程、ロッカーなり中のドア前なりにみんな移動する筈で、少なくとも会場前なんかに誰かがいる筈はありません。しかもここはO-East。開演待ちだとしたって、2Fをはじめとしてたむろする場所なんかいくらでも・・・
　・・・・・ええと、今整理券番号準拠の呼び込みが聴こえたのですけれど、もしかしてまだヒト入れしてるですか?チケット番号はとっくに過ぎていたみたいなので、さっさと中へ。
　そして、中へ入って納得しました。1Fと3Fで整理番号による呼び込み、その2つを越えてからチケット回収とかドリンクチケットとかがあるという、なんか結構な多重チェックっぷりでした。そりゃ時間かかりますって(＜良いとか悪いとかの話ではもちろんありません)。

　そうこうして1Fに降りてきたのは18:15。タイムテーブル的にはとっくに始まっている筈ですが、後から後からどんどんヒトが増えていきます。というか、後ろからはヒトが増えるのに前の密度がものすごいという、稀に見るアレさ。そうして卓の前に据え付けられたカメラ3台とかを眺めながらぼーっと過ごしていると、18:45にようやく場内アナウンス。お決まりのことを言いつつ、一番最後の「もうすぐ開演です。ご自分の席でお待ちください」というワードに大爆笑が起こりました。・・・ここは仮想鹿鳴館(仮想目黒のライヴハウス。特徴:椅子がある)じゃないですよね?

　その後もしばらく待ち、19:00丁度(au時間(=電波時計による時刻(=正確)))に照明OFF+SEが。Псиもクラップを始めて・・・

to Exit～Grand Finale～ @ SHIBUYA O-East　2005+06+28 [Fatima]
評価:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★☆

　・・・ええと。
　注意:評価は最高★5つです。
　本来なら、ここでПсиはいろんな感想をお話するべきなのでしょう。今日のライヴは本当に素晴らしかったですし、思うところもたくさんありましたし、単純に楽しむことができました。
　でも。
　Псиが感想を話そうとすると、自然と次のワードが浮かんできてしまって、うまくできません。
　「すべてが遅すぎました」
　今回のライヴでПсиが一番強烈に感じたのは、「悔しい」という感情だったのかもしれません。Fatimaのライヴを見るごとにFatimaにハマり、そして今日は本当に本当に本当にFatimaというバンドの強烈さを見せ付けられたというのに、Fatimaはもういないのです。この事を思い出すと、Псиのココロはもやもやしてきて、MCと曲目について思ったことを並べ立てる様なことが簡単にできないのです。

　それと同時に思ったことは。
　お願いですから、曲はもちろんすべての瞬間をDVDで残してくださいというのが。MCも全部。3回あったアンコールも。版権に引っかかるのでリテイクしたMizuhaソロ(ナウシカのテーマ(リテイクで弾いたピンクパンサーのテーマもどうかと思いますけど))も全部。そういう意味では、ピンクパンサー中にKanomaが一緒に歌っていたのに途中であっさりやめたとか、「この曲を聴くと、俺が4geに撃たれる気がする」と言っていたKanomaが4geに(振りで)撃たれたりとか、ナウシカ以上に版権がまずそうな4geのスーパーマリオメドレー(音階だだ弾き→DQのレベルアップ音→フィールド→土管→地下→土管→フィールド→残り時間短い→GameOver→レベルアップ音とか。抜けがあったらごめんなさい)長弾きソロと、それを受けて「お前、とんでもないギタリストだったんだな」と半ば呆れ気味に言ったKanomaとか。そんなところに限らず、一番最初のSEがどう見ても途中で止まって「えー」という声が挙がった後に、気を取り直してもう一回SEが始まったところとか、前半の微妙なLayの間違いっぷりとか、あんな曲が終わった後の地明かり無しでKanomaが水飲んでただけのすごく微妙な間とか、Mizuhaソロ中にソロ振ったKanomaはともかくTowaはMizuhaを見ていて4geは直立不動、Layはベースのストラップとか肩とか直してた辺りがFatimaのスタンスなのねと実感できた辺りとか、Kanomaとそれぞれのメンバーの出会いを延々と語る辺り(そこから「この場所にいるヒトはみんな何かで繋がっている→赤とは言わないまでもみんな青なり緑なりの糸で繋がっている→もしかしたら特別な糸で繋がっているヒトがいるかもしれない→「紬糸」」)とか、「Peanut」で階段から転げ落ちるKanomaとか、「哀愁の底辺」のLayとか、「無知な命へ」のTowaのピアノとか、サイドステージでピアノ弾きつつ幕が降りたステージで歌うKanomaが素敵ながらも後半に変なノイズが入ったとか、その次に始まった「Marvellous」でゆっくりサイドステージからメインステージのドラムに向かうのを見てYOSHIKIを思い出したとか、そもそも本編が「サクラメイロ」始まり「紫陽花」終わりだったのに「Fortune」がその後に一切来なかったマルチエンディングだったとか、EN-1で演奏した「Love me」について、最近演奏してきたバラード版の歌詞をアップしてくれという声が多かったけど実は全部アドリブで歌っていて本当の歌詞は無いのだけれど、今日の3:00a.m.頃にちゃんと書いてみたら暗いというか「最後にこれ?」というかな歌詞になったというKanomaのMCとか、EN-1の後に流れた7年前からのライヴ映像を編集したヒストリー映像で挙がった声(主に病院コスやKanomaの佇まい等についての笑い声、歓声は副音声でもいいので是非)とか、そのヒストリー映像が流れている間にステージで起こったこと(映像はステージ脇上方の壁(サイドステージの上の壁)に投影されていたですが、企画公演～to EXIT辺りで暗いステージに一人ずつメンバーが登場、楽器を構えて待っていた)とか、そこで「最後の曲」として「静む体温」歌ったとか、その後のドアからみんな出て行く演出とか、他のメンバーと比較してTowaが割とあっさり目に出て行ったとか、これやられて次はないでしょうもう22:00ですしと思いつつも続けてアンコールしてたら随分間を空けて全員出てきて下着乱舞+大煽りモードが始まったとか、Kanomaに下着被らされるMizuhaや4geとか、なんか「なまなましく　Kanomaへ」と書かれたブラが飛んできたらしいとか、そこから2回目「ドリー・マーズ」をはじめとした大破壊モードが始まったとか、Mizuhaのギター破壊とか、一番最後のMizuhaのコトバとか、こうして列挙しているだけでもたくさん感動したことがあるはずなのに既に忘れつつあるのが悲しくて仕方がないのです。
　お願いですから、何枚組でいくらでも買いますから、全部DVDに入れてください。曲を削るなんて論外ですけど、もうすべての時間がたまらなく愛しくて気分がエルメスなのですよっ(時勢を汲んだ錯乱)。

　・・・というわけで、全然参考にならないレポで本当にごめんなさい。そうそう、評価の一番最後が☆(0.5)ですが、これは煽り曲が延々と続いたから。でも、はっきり言ってどうでもいいくらいに暴れたので0.5扱いというかそもそも最大点を平気で凌駕している辺りでお察しください。
　最後に、Kanomaがステージを去る前に言い放ったコトバ。

Kanoma:「Fatima最高!!」
観客　:(歓声)
Kanoma:「お前らも最高!!」
観客　:(歓声)
Kanoma:「でも、俺が一番最高」
観客　:(大歓声)

　ああ、もうどうしたらいいんですかっ(咲きながら)。上半身裸でなにいってるんですか(咲きながら)。
　というわけで、ユウイチロー(メトロノーム)絡みでも滅多に咲かないПсиが、たぶん10年分くらいは咲いてきました。綺麗にも、そして粉々にもなったので、ライヴとしては本当に満足です。というか、ヒストリー～EN3とかはすんすん泣いててアレでしたし。
　あと、柵で逆ダイやってるヒトに突撃して逆ダイするヒトとかひさしぶりに見たですけど、Fatimaはそんなノリですか。

　今回のライヴ(あるいはFatimaの解散)について、とてもポジティヴな捉え方をしているПсиがいます。
　もっとも、それはコトバにするのは難しいですし、なにより裏腹に気分が沈んでいるのでちっとも効果が無いのですけれど。22:40に全部終わって(19:00スタートなので、都合3時間半)、仮想電車でぐったりしながらiPodでFatima全曲を再生したら最初にEXITが全曲流れ、Fortuneのリフを聴くと無条件に泣き出す天使完成。しばらく腑抜けです。

　そういえば、物販全然見なかったですよ(しょんぼり)。いえ、Webで全部買えるんでしょうけど。

♪～紫陽花[Fatima]