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Псиは夏がきらいです。
夏の空はあんまり青くて、いらないことをたくさん思い出してしまうのです。
何より、夏の活動的なイメージが本当に曲者で、その活動的な夏に膝を抱えてぼんやり過ごすことをいちいち後悔して、振り返って何も成さなかった夏にただただしょんぼりするのです。

今年は早く夏が来てしまったので、Псиの憂鬱もひとしお。
そんな憂鬱を払おうと仮想映画館に行ったのですが、ちょうど良い時間に面白そうな映画はなくて...しかたがないので仮想iPadの中のサイコロアプリで上映映画抽選会を行ったところ、ちっとも見る気の無かった映画を引き当てたのでした。


もしドラ〜もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

評価: ☆☆☆**

おもったいじょうにちゃんとしてました。手放しで「面白かった」とは言えなくて...深く考えずに見れば普通に青春映画だし面白いけれど伸びしろはまだあるんじゃないかしらと思うお話で。

以下は詳しい感想です。ストーリーのすごく重要なイベントを知ってる前提で話しています。もしもあなたが見る気がある、ネタばれはいやだというなら、今日のお話は最後まで飛ばした方が安全です。
ちなみに、Псиは原作もアニメもまったく知りません。ドラッカーの本は大昔にちょっとだけ読みました。その程度の知識なので、原作すきーさんやアニメすきーさんにとってはおかしなことを言ってるかもしれません。

というか、ПсиもAKB絡みのお話+TBS制作という点でしかこの映画を知らなかったので、「思った以上に」という冠が付くのですけれど...それはさておいて。

はっはあ
年が明けてから昨年のお話をちょこちょこ追加しているのでおなじみ天使さんが今日もあなたにハンターチャンスなのです(古)。
なお、たまにこの場所が見えなかったり表示が思い切り崩れたりしていますが、それはあなたの仮想霊視力が足りていないからで、決してMovableTypeのバージョンアップに失敗しては戻しているのを繰り返しているからではありません。ええけっして(ふるふる)。

そんなこんなで、カラオケJOYSOUND Wiiがとどきましたのですよ。

このソフトをつかえば、Wiiでカラオケができます。
Wiiでカラオケ。
なんて親和性の高い組み合わせでしょう。
かつてX2000が自宅に侵食しようとしたり、あのへんのゲーム機でがんばっていたり、J-PHONEの写メールの次の目玉が携帯電話でカラオケだったり、某テレビショッピングでアレがアレだったり、仮想専門店や仮想飲食店以外にカラオケを普及する運動は結構あって、どれも雨が降った時のヒトモドキの様に悲惨な骸を晒していました
でも、Wiiという圧倒的な普及率とご家庭向けの烙印を併せ持ったハードに、ブロードバンドが犇く界隈。PS3で出るよりもXbox360で出るよりも納得です。PS2なら話は別ですけど。

このソフトはオフラインでも70曲を収録しています。「残酷な天使のテーゼ」に「創聖のアクエリオン」に...二次的な歌はこれでおしまいですか。いえ、なんでもいいのなら「崖の上のポニョ」とか「アンパンマンのマーチ」とかはありますけど...しまった、「シングルベッド」は二次曲でしたねそういえば
そういう視点でいくと、ヴィジュヴィジュしい歌はまったくありません。強いて言えば「タッチ」ですか。「虹」という歌があったので「少年はヒトの影に歪んだ憎しみを見たのですねっ」ときゅんきゅんしていたらAqua Timezの曲でしょんぼりしたり。

ともあれ、21世紀に最新ゲーム機を使ってたかだか70曲を永続的に歌う為に\5,000近くを払うのもさすがにアレなわけで、オンラインに繋ぐとJOYSOUND配信曲が30,000曲も歌える様になるのです。ちなみに、ログイン機能や全国採点機能でおなじみの最新JOYSOUND機種「HyperJoy WAVE」では110,000曲を配信していますから、だいたい1/4くらいの楽曲数が仮想ご家庭でたのしめそうです。
ちなみに、HyperHoy WAVEもカラオケJOYSOUND Wiiも両方とも「毎月1,000曲追加」が売りなのですが、これは永遠の平行線ということでしょうか

このソフトには、Wii用マイクが一本付属します。このマイクがいかにも安い仔で、そもそもON/OFFスイッチがありません。状況に応じて勝手にON/OFFしてくれるらしいですが、お子様がマイク持ってあそんでる時に採点しちゃったら最悪そうです
マイクの端子はUSB。何に使われるのかさっぱり謎だったWiiのUSB端子ですが、この秋~年末に二種類も対応周辺機器が出揃いました。困ったことにどっちもマイクですけど。Псиは片割れである「どうぶつの森」の周辺機器Wiiスピークを持っていないのですが、仕様を見る限りでは互換性は無いみたいです。Wiiスピークがあるからこちらのマイクがなくて良いということにはならず、逆もまた然りです。試してはいないので、本当かどうかは判りません。

WiiのUSB端子は2つしか無いので、マイク2本とWiiスピークは同時に接続することができません。ざんねん。

そんないじわるはさておいて、実際にあそんでみます。
オフラインモードとオンラインモードは明確に区別されている為、間違えることはまず有り得ません。オンラインモードで歌うためにはチケットが必要で、1日\300・1ヶ月\1,000・3ヶ月\2,000という対費用効果では3ヶ月以外の選択肢が有り得ない形の販売方法。ちなみに購入通貨はもちろんWiiポイントなので、Wiiポイントをあらかじめ用意する必要があります。購入の時にWiiポイントが足りないと警告が出てチケット購入が終了するのですが、そうではなくてWiiチャンネルやショッピングチャンネルに移動するメニューがあっても良かった様な気がします。
とりあえずチケットを購入して、曲を選んでみると...
...
......
うん、
インタフェイスは最悪です
リンクを跨いでも大丈夫な方は、ぜひ公式の「選曲」の紹介ページをご覧下さい。画面を左2:右1くらいの比率で分割して、左側が歌詞や無害なギャラリー+Miiが無害に歌っている謎ムービー表示ウィンドウ、右側にリモコンを模したペインが表示されるのですけれど。
この左右の関係、基本的に固定です
固定であることのメリットは、誰かが歌っている間も選曲ができること。とはいえ決定直後は10秒くらいリモコン側ペインが操作不能になるので、あんまりがっついてはいけません。
デメリットは数えるのも嫌になるほどあって、その最たるものがリモコン側の横幅が狭すぎて、曲名が全角五文字分しか表示されないことですよ。ジャンル検索>番組検索なんかすると、「遥かなる時」が幾つもあるけどどれがどれだか入ってみないとわからないという素敵な状態。「涼宮ハルヒ」が3つ並んでいるのを見て「ああ、ゲーム・アニメ・ラジオで3つスロットが割り当てられているんだなあ」などと硯に向かいて筆を折る様なことができるヒトがいたとするなら、そのヒトはニュータイプとかムーンレイスとかそういうのです。きっと。

あと、「ふりがな」検索がひらがなしか使えない点もポイントが低いです。英字対応でないと「HeartBreaking Romance」が「はーとぶれーきんぐ」か「はあとぶれいきんぐ」か悩んでしまうです。ちなみに、仮想カラオケ店のリモコンと違って、「ふあいなる」と「ふぁいなる」は別のものとして認識されます。粉雪舞い散るせつないだけのメリーゴーランドを拝みたい場合は、「ふ」の後に「あ」を6回押して「ぁ」にしなくてはなりません。

...この使えない携帯入力は、画面の小さいリモコンでは止むを得ないインタフェイスでしょうけど、このだだっ広い画面を持ったゲーム機環境でもこの入力方式が最適だったのでしょうか
iPhoneは携帯入力の方法として、連打に加えて花びら表示があります。これは、連打のレスポンスの遅さを回避できますし、書きたい文字を目で確認して入力できますし、「ささ」と入力したい時に「さ」の連打として「し」が入力されて端末を20M先へロケットスローとかの苦行から解き放ってくれます。...実際使ってみると慣れは必要なのですが、合理的で間違っていません。
そして、このカラオケJOYSOUND Wiiです。今日日の携帯電話には「い」を打ちたい時にうっかり押しすぎて「う」まで行った時、入力を1つ戻して「い」にする為のキーがあるものですが、このゲームにはそういう配慮がありません。「お」を入力しようとして、「う」あたりでカーソルが「あ」ボタンから離れてしまうと連打モードが終わって二文字目の入力が始まります。ボタンはそこまで小さいわけでもないですが、何せリモコンは宙に浮いた状態でしょうから、Aボタンを数回押すと容易にずれてしまいます。結果、「お」を入力するつもりが「うあ」とかになっていたという悲劇が起こるのです。
なお、入力できる文字は全角6文字までなので、「狂い咲いた怪物と血で血を洗うカテゴライズ漬けのTABOO」を検索したい場合は「くるいざいた」で検索です。...心配しなくとも、JOYSOUNDには登録されていないので大丈夫ですが。

映像はWiiが勝手に作っているもので、カラオケで配信されるものとは別物です。歌詞のフォントや表示方法は正に古式ゆかしいJOYSOUNDのそれ。音は...Псиの棲み処の仮想テレビは液晶であるだけが売りの限りなく安物ですし、音質を云々言える環境ではありません。お店と音のバランスが全然違うかも、こんな音あったんだ、と思うことはちょっぴりありますが、だからといって何かが大きく異なるわけでもありません。普通にカラオケができると思えば。

採点は「80点代が出発点」のJOYSOUND全国採点そのままなバランスです。70代を出そうものならアレなキャラクタが「BAD」と書かれたプレートを持って歩いてきます。無茶。

他にもいいたいことはいくつもあります。家庭用なんだから一時停止ボタンがあってもよかったんじゃないでしょうかとか、原曲キー転送ができたらいいのにとか、マイクがワイヤレスならいいのにとか、オンラインモードにする度にいちいち映画のリングみたいに「XX月XX日(チケットの期限)まであとXX日」とか表示しなくてもとか、いくら新曲とマイナー曲は削る方向だからってグルグル映畫館もGargoyleも無しはやりすぎではとか、なのにメトロノームは入ってますね一週間とφDとプチ天変地異だけとかもういろいろ。
でも、そんなのを差し置いて一番アレだと思った点があって。こうしたインタフェイスの不都合については、その内当然オンラインアップデートで改修されるものだと思っていたのですが。

カラオケJOYSOUND Wiiは、インストールして使うものではないのですよ

今後、Wii Ware版のカラオケJOYSOUND Wiiがリリースされるとは発表されていますが、パッケージを読むと思いっきり「Wii Ware版とパッケージ版でチケットを共有することはできません」と書いてあります。Псиはてっきり、パッケージ版はWii Ware+ディスクに70曲とかの構成だと思っていたのですけれど、その予想は思い切り外れてしまいました。
Wii Wareであるならまだオンラインアップデートの可能性はありますが、こうなるとパッケージ版はメディア交換しか改修の可能性なんてありません。しょんぼりだ!しょんぼりだよ!(マイクに向かって叫びながら)

というわけで、普通にカラオケをする分には充分ですし、うるさく考えなければインタフェイスもだいぶ煩わしいだけでひどく苦ではありません。あ、ただJOYSOUNDのうたともアカウントは完全に蚊帳の外なので、お気に入りを共有したりSNSあそびをすることもできません。
...ないないづくしですが、ぜひ仮想棲み処で叫びたくなった時にでも。とはいえオンライン前提なので、Wii Ware版待ちで良い気もしますけど。


というか、石川智晶楽曲は「美しければそれでいい」も「アンインストール」も「1/2」も「Vermillion」さえあるのに「prototype」だけないってどういうことですかっ(マイクに向かって叫びながら)

♪~Vermillion[石川智晶]

 ええと、以前に「終ノ空」のOVAについて触れたことがあるのですが、このOVA版について幾つかメールで質問を頂きました。終ノ空の原作スキーさんからのメールもあったのですが、どちらかというとその聴いたことも無いアニメはどれくらいすごいのかという質問の方が圧倒的に多かったので、ここでちょっぴり終ノ空OVAを振り返ってみようと思います。
 ちなみに、Псиはゲーム→小説→OVAの順で触れました。更に、Псиはキャプチャ+台詞の抜き出しの為に何度も何度も繰り返し見ましたが、このレビューでは初めて見たかの様に話していますので、その点はご承知置きの上で褒めたり春先の視点でПсиをぼーっと見つめたりすると良いと思います

 そうそう、このお話は18K指定のアニメですが、18k描写な絵は載せてません。もっとも、たとえ載せたところで誰にとっても嬉しくない絵ばかりですが。そんなわけで18K要素の無い絵は除いているものの、それでもまともな感覚を所有された方なら気分を害する可能性がある絵なので、目を汚したくない方はスルーしてください。かしこ(謎)。

 *0*

 最初に(たぶん)製作集団ロゴ。
 N43 Projectの謎を追えっ(MMRではありません)。

本当にN43 Projectってなんですか?

 *1*

 冒頭、80年代のバラエティ番組の様に安っぽいエフェクトでタイトル登場。屋上のフェンスの前で、ざくろが何か呟いています。

タイトル明けはこんな絵。これで全体の絵のクオリティについてはお察しください

 その後唐突に学校の屋上で高島ざくろと卓司様が電波問答。生まれ変わりとか輪廻転生とか、そういった高校生らしいさわやかな会話を展開

横を向くと目の大きさが全然違うざくろ

 開始2分も経っていませんが、既にどこまでもアラだらけです。腕の動きがものすごくかくかくしてますし、口なんか声と合わせようという気が無いのでしょう。もちろん、若本御大が頑張りすぎているわけではありません。塗りが甘いのはもはや言うまでも無いレヴェルで、絵自体にも問題が多々。たとえばざくろは正面と横顔で目の大きさが全然違うとか。この時点で既に脱落者多数だと思うです。Псиも直視が辛かったり。

 電波ちっくな輪廻話を語ってる卓司が、何の脈絡もなく「お前が体験したことのない最高の世界へ連れて行ってやる」とざくろに言い放ちました。ざくろのホラーな表情+悲鳴明けでいきなり濡れ場。そんなに虚ろな目(瞳の塗りが異常に淡い)をしながら「ほら、俺の目を見ろ」とか言われても素で困ります
 対するは、さっきの正面絵よりも絵が崩れたざくろ。卓司がアップになっている時は(随分コマ数が少ないながらも)ちゃんと卓司自身が前後に動いているのに、ざくろのアップ時はカメラの小刻みなズーム/アウトのみで動きを表すという、まさにテクノロジーを駆使した演出です。
 そんな濡れ場の最中、卓司が驚きのコトバを口にします。「今までこの方法で、俺のマインドコントロールにかからなかった奴はいないんだ。ほら、俺の目を見ろ」・・・ええええええ。卓司は精神を操る類の能力者だったですか(原作では知力と話法と運で人々を篭絡したりはしますが、濡れ場の最中に目で相手を魅了する能力とかは持っていません)と驚くПсиを他所に、「前後に動く卓司のアップ」「カメラのズームで動きを処理されたざくろ」2パターンを延々と使い回して濡れ場が続きます。延々と同じ絵。どこまで予算とか余裕が無かったんですか。
 濡れ場の後半になると、ざくろもちゃんと動く様になったり、今までと違う構図が出てきて微妙に新鮮ですが、構図が変わった途端に誰も何も喋らなくなり、あんな声だけが延々と響くことになるので、なんというかとてもアレです。

 濡れ場が終わると、唐突に(本当に唐突に)屋上に佇むざくろの絵に戻ります。あー、卓司とのシーンは回想だったんですね~。移行がスムーズすぎてわかりませんでしたが、振り返ってみたら卓司との会話のシーン辺りから背景が抽象的なぼわぼわしたものになっていました。あれは回想シーンを表していたんだ、うわあうっかり(うんざりしながら)。
 ともあれ、ざくろは屋上のフェンスの前で呟きます。

 「間宮くん(注:卓司のこと)、私は生命分子だけを残す為、今この肉体を滅ぼすわ。そしてあなたの言う世界の終わりを、食い止めてみせる」

 このモノローグが終わるか終わらないかの内に、ざくろは屋上から飛び降りてしまいました。学校の引き絵で、小さくざくろが落下し始めるのを映しながらブラックアウト

ざくろを探せ(難易度:Lv.26くらい)・ヒント:画面中央

 ちなみに、原作では屋上から飛び降りるのはざくろだけではありません。臆病でいじめられっこのざくろが、紆余曲折を経て世界を救う為と言い張って友達と屋上から飛び降りる下りのざくろのココロの駆け上がりっぷり、というのはПсиにとって堪らない展開のひとつですが、こちらのざくろにはそういうあさはかさとかココロの裏とか一切ありません。優等生が悲壮な気分で良いヒトオーラを放ちながらロケットダイヴです

 ところで、卓司のマインドコントロールはざくろには有効だったのでしょうか
 卓司のマインドコントロールの効果や持続時間は一体どうなっているのでしょう。ざくろがこうなった以上、永続的に効果が続く類のものではなさそうですが、濡れ場に行く為だけにマインドコントロール使うわけが無いでしょうし・・・よおし、次のシーンからはその辺りに的を絞れば良いですねっ。

 *2*-4:43

 寝ている行人を、幼馴染の琴美が起こしに来ます。この手の話によくある「主人公を起こしに勝手に家にあがりこんだ異性の幼馴染と朝のドタバタ」なシーンですが、劇中では「琴美が誰か」という説明はなくシチュエーションから類推する以外に「幼馴染」という判断は不可能です。あと、いくらなんでもスカートが短すぎとか。・・・いえ、短いなんてものじゃなく、このパートの1シーンに限ってはスカートありません。ええ、全然。
 なんだかんだで一緒に登校する二人。

登校風景

 学校に着くと、パトカーと救急車が校門の前に止まっています。「なんだ、あれ。琴美、行ってみようよ」「うん」駆け出す二人。ブラックアウト

 *3*-5:45

 教室で、机を挟んで座っている二人。黙っている行人と泣いている琴美の耳に、周囲の囁きが聞こえてきます。

泣いている琴美

 その囁きに耳を傾けると・・・ざくろは殺されたらしい、警察じゃ自殺の線で調べているらしい、自殺する様な素振りは無かった、自殺だったら遺書くらい残す筈だ、あの子は男子に人気があったから恋愛のもつれとかでは、でも屋上には争った跡は無いって話・・・ええと、ここまでの状況説明を外野にさせるのはどうなんですか

沈黙を守る行人

 ちなみに、噂話中は琴美の顔のアップ→視点が変わって行人の顔のアップだけで延々と引っ張ります。琴美は泣いているのでまだしも、行人は喋らない上に瞬きすらしない為、動きがなさすぎて見るのが普通に辛いです
 その時、突如として全校放送。緊急全校集会を行うので全員校庭に出ろ、という内容です。学校の引き絵(ざくろが飛び降りた時の図withoutざくろ)で全校放送が繰り返されながらブラックアウト

 *4*-6:41

 屋上のフェンスの前に立つ、今までにも増して作画のやばい行人

やばいですよ行人、行人やばいですよ

 腕組みをしてあらぬ方向を見つめたまま呟きます。「あー、なんとなく重苦しい一日だったな~。今日の授業、何をやったのかさっぱり覚えてないや」・・・ええと、腕組んで深刻な表情で、そんなこと言わないで下さい。顔とコトバが全然あってませんってば。
 その隣には、首を吊っているかの様にがっくりとうなだれている琴美。琴美と判断できたのはひとえにアホ毛のおかげです。

がっくり折れた首

 そんな琴美に、行人は声を掛けます。

 「琴美、元気出せよ・・・って、無理だよな~。あんなに仲の良かったざくろが死んじゃったんだもんな・・・それも、わけのわからない死に方で」

 Псиが琴美の立場だったら、問答無用でフェンスの向こう側に行人を投げ飛ばします。なんですか、このデリカシーの欠片も無いヒトは。行人のくせに(何)。
 その台詞の後、いつの間に体勢を変えたのか、フェンス前で二人が向き合っています。どうでもいいですが、琴美は突如アホ毛の生える場所が変わっています。謎すぎ。

 「行人くん・・・ありがとう。私のこと、心配してくれて」

 ええええええええ
 驚くПсиとは別に、行人は行人でこの期に及んで部活に出ると言い張る琴美に驚いています。行人はそんな琴美に、思い切り暴れて来い(琴美は剣道部所属)、自分はここで待ってるから一緒に帰ろうと声を掛けます。ブラックアウト。

 *5*-08:05

 更衣室で着替える琴美。でも、「着替え」と言った場合、普通はある程度脱いである程度着て、というのを交互に行うものだと思うのですが、琴美はなぜか下着まで全部脱ぎます。ああ、剣道なので下着まで全部変えるんですねっ(その必要があるのかどうかはПсиには判りません)と好意的に解釈したとしても、脱いだ服は足元に散乱させたままですし、着替え・・・というより服を脱いでいる場所はロッカールームの中央。自分のロッカーから遥かに離れた場所でただ服を床に落としています。なにやってるんですか?
 下着すら脱ぎ終わって意味不明にどこかを見詰めて佇む琴美を、覗き見ているというにはあまりにも堂々とドアを開けてじっと見ている誰か。原作すきーは「琴美の後輩のやす子」だと瞬時に思う筈ですが、どうやら違う名前の模様。というか秋田なつこって誰ですか。原作にそんなのいましたっけ、と思ったところで気付いたのですが、このペースでは秋人のクラスメイトでやす子の兄の「きよし」が出てこないでしょうし、そうすると兄:きよしで妹:やす子の横山兄妹というネタが封じられたも同然。そんな理由から「やす子」よりも色気があり、かつ当たり障りの無い名前というわけで「秋田なつこ」にされたのでしょう。返す返すも残念です。
 どうでもいいですが、なつこは目が潤みすぎです。絶対に病気です

覗いているというには堂々としすぎです

 そして、唐突になつこと琴美の濡れ場に突入。リバーブのかかった声と不思議な色の背景が回想シーンであることを暗示しているという、最先端のテクノロジーを駆使したタイプの表現。冒頭の濡れ場以上に使い回し感全開な動きの数々は、作り手の違う方向への頑張りを見せ付けています。どうでもいいですが、カットが変わるごとに目が大きくなるなつこを誰か助けてあげてください。
 あと、このお話の特徴として使い回しばかりなのに濡れ場が妙に長いことが挙げられます。このなつこの回想も2分くらいあるですけど・・・鬱陶しいので早送り

 入り口で目を潤ませながら妄想を膨らませ、微動だにしないままのなつこに琴美が声を掛けます。気が付けば、琴美はとっくに剣道着に着替えていました。なつこがその声に応えたところでブラックアウト。

 *6*-10:55

 屋上で風に吹かれる行人。突如帰らぬヒトとなった、屋上から飛び降りての死を選んだざくろについて思いを馳せています。そんな行人を遠くから見詰める影が。終ノ空における電波キャラの最後のピースである音無です。音無は歩いて行人に近付き・・・この幼い顔ですごい色の髪のヒトは誰ですか。そのくせ、声は少し乾いた感じ。原作とイメージ違いすぎませんか。

不思議少女「だった」音無彩名

 この作品、総じて声が変で、男性キャラはみんな喋りも声も年齢層高め、率直に言えば語り口がおじさんくさい印象です。琴美は感情表現が究極に下手ですが、そこへいくと音無は技量的には問題なさげ。ただ、原作では久遠(©ラーゼフォン)ばりに何を考えているのか判らないヒトなのに、この声はすごく地に足の着いた印象を与えます。ギャップありすぎ。
 ひとしきり電波を送受信した後、話題は卓司のことへ。クラスでも浮いた存在の卓司は、最近学校ではあまり見かけなくなっていました。ところが、音無は卓司が学校に来ているのを見ていたそうです。しかも、最近「終ノ空」がどうのとおかしな思想にとりつかれた様で、クラスに連れ戻そうと近付いたざくろにもその思想を押し付けようとしていた、というのです。コトバにすごく説得力がありますが、このヒトは本当に音無ですか
 話を聞いて驚く行人に、ざくろの死と卓司は何か関係がある、だから気をつけてと音無は言います。そして、

 「間宮くんには気をつけて。たまに、ものすごく怖い目をするから・・・」

 と言ったところで唐突にブラックアウト

 *7*-13:00

 校門の前で佇む行人。そこへ、部活上がりの琴美が走ってくる・・・ええと、屋上で待ち合わせていたんじゃなかったでしたっけ?二人揃って下校するのは良いですが、このシーンは尋常じゃない作画崩れが発生。どんな身長差ですか、というところから始まって、行人の崩れすぎた顔から何から・・・あああ。あと、背景があまりにものっぺりです。直線を引いただけのブロック塀とか素敵すぎ。

ある種芸術的な絵

 琴美は無理に明るさを発揮するも、行人はそれに気づいていて、二人してカラ元気のままハンバーガーを食べに、というところでブラックアウト。あまりにも尺が短すぎる上に作画崩れや無駄なエフェクトが満載で負の密度は充分、場面的には地味なのに逆の意味で見ごたえ充分なパートでした。

 *8*-13:45

 いつもの学校外観からスタート。そこから、教室で行人と琴美が机を挟んで座っている絵にスイッチ。どうやら秋田なつこが昨日から行方不明になっているらしいです。って、琴美はちゃんと行人の方見て喋っているのに、

行人を見詰める琴美

 行人はどうして相槌打つ時すら窓の外を見ていますか

ずっと窓の外を凝視

 どれだけ話が進んでも、どれだけ深刻そうな声を出していても、行人はなぜか窓の外を見たまま。本当になぜ。

 ここで、唐突になつこの濡れ場が始まります。卓司は鞭を振り、なつこは天井からのロープで腕を縛られ、その足元では2人の女性が卓司に強制されて絡んでいます。助けてください、と泣き叫ぶなつこに、もうすぐ世界は終わると全然答えになっていないことを喋る卓司。世界は終わり、その後は永遠の闇が続く、そうなる前に助けてやる・・・ええと、原作における卓司の思想が完全に曲解されてますけど
 とか言っている間に卓司となつこの濡れ場が始まりましたが激しくスルー。そして、はじめてゆっくりと場面転換。

 *9*-16:34

 目が覚める行人。いつも起こしに来る筈の琴美が、今日は来ていません。たまには自分から声を掛けてみよう、と目だけ開けてベッドから頭すら上げない起き抜け状態のくせにやたら饒舌な行人がベッドで目を開けた途端に一通り喋ったところでブラックアウト

 *10*-16:48

 琴美の家の門の前。チャイムを押すと母親が・・・ええと

若い?いえ、・・・ええと

 母親の造形はさておき、琴美は昨日の夜に秋田から電話を受けて、急いで飛び出していき、それから帰ってこないのだそうです。心配する琴美母に、怖めの三白眼で警察に連絡する様訴える行人

不安な母親を余計に怖がらせてどうしますか

 その後、街中をあても無く走りますが、腕はもれなく残像がありますし、ブロック塀は相変わらず直線プレイですし、偶然出逢った音無は不思議キャラというより朴訥キャラですし、原作すきーとしては一体何をどうすれば。あと、たまに口がなくなったりそもそも口を動かすことすら放棄するのはやめてくださいおねがいですから。
 確証は持てないながらも、卓司はおそらくプールにいるらしく。屋内プールが出来た所為で、屋外プールは使われなったのですが、水の無い屋外プールの排水溝から卓司が入っていくのを見たと音無はいいます。かくして、行人は走って学校に向かったのでした。

彩名まで負の表情(というより作画ボーダーラインの遥か下)に

 その頃、拘束された琴美になつこが触れていた・・・って、なつこと卓司がすごい目なんですけど。この辺りの場面では二人とも全裸な上に卓司には思い切りモザイクがかかっているので、絵が掲載できないのが本当に残念です。なつこは向きによって瞳の色が変わるという画期的な仕様。頃合を見て卓司が琴美に襲い掛かろうとした時、行人が突如出現。

集中線付きで行人登場

 そこで卓司を・・・うわ、あっさり殴った(<原作を知ってるヒトだけ驚いてください)。

「あの時、俺は卓司を殴るべきだった」・・・その行人の呟きは、アニメで昇華されました。めでたしめでたし(うんざり)

 殴られた卓司は笑いながら、終ノ空がすぐそこまで来ていると繰り返します。

 卓司:「水上くん、見えないのか?ほら、そこまで近付いている終ノ空が」
 行人:「・・・狂ってる」

 まったくです
 ともかく、行人がそう呟いたところへ、突如卓司の傍にぼやけたざくろが登場

ぼんやりと浮かび上がるざくろ

 それを見て、ガンダムというか少年漫画みたいな三面抜きで驚く行人・琴美・卓司。

急にエキセントリックな構図

 ざくろ登場後は構図が変わる度にキャラの等身や位置関係が変わり、全く位置や広さが把握できない部屋の中。ちなみに、ここで出てくるざくろは作中で最も作画がまともですが、それは単に幻影ということでぼやけている為に塗りが曖昧で済んでいるからかもしれません。邪推。

ぼやけている所為で見栄えが良いざくろの図

 卓司に近付くざくろ。ざくろの声は幻影っぽく歪んでいます。永遠の闇なんか来やしないというざくろのコトバに苦悶する卓司。苦悶するのは勝手ですが、上半身裸の崩れた作画で背景に明るい緑なんか背負って苦悩しないでください。しかも後ろの明るい緑は点滅していて、ちょっとしたピカチュウフラッシュ気分です

発禁動画

 苦悩する卓司を見届けたざくろは消え去り、そこへパトカーのサイレンの音。そして・・・ホワイトアウト
 ええと、なつこはどこへ行ったんですか?

 *9*-20:32
 *10*-22:29

 行人の部屋。ベッドに座った琴美と床に座った行人・・・って、この後は想像通りです。延々と濡れ場。どうでもいいですが、同じ絵を使い回さなくなった代わりに左右を入れ替えるとかの変な演出手法が登場です。
 これで話はおしまい。一番最後に注意書き。

この作品はフィクションであり過去
に起きた事件とは何等関係ありませ
ん、この様な行為は重大な犯罪に当
り絶対に許される事ではありません
もし、この様な犯罪を犯した時には
法の基に裁かれ償いが待っています

 ・・・特に最後の行が激しくアレなのですけれど。「法の基に裁かれ償いが待っています」ってなんですか。
 この話だけで何か犯罪を思い浮かんだヒトがいたら、ちょっと尊敬するかもです。結局卓司の目的はなんなのかよく判りませんし、何をやって周囲がどうなったのかの説明もありません。そもそも、原作がわざわざ4部構成だったものを20分ちょっとにまとめるのが無理というものです。リルルなんて出てきませんし、ざくろはいじめられっこ→前世少女とかの難しいプロセスを経ずに普通に男子に人気のある女生徒+デフォルトで琴美のお友達だったり、音無が「よぐ=そーとす」とか言い出さない普通のヒトだったり、「てけり・り」もスパイラルマタイもアタマリバースも無いですが、だからといって薄くなっているかといえば主に絵柄と各種技術と理解する気の無い製作者と短縮戦法の所為で余計に濃くなっているという、とりあえず原作スキーさんは全然嬉しくない相乗効果を発揮です。あと、卓司のマインドコントロールは結局なんだったんですか

 とにかく、原作知ってるヒト向け。原作を知っているヒトは、なんとかして見てみると良いと思います。もれなく至れます


 と、こんな謎アニメじゃなくて、良作とわかっているものを見ないと。ああああ(ゆらゆら)。


 ぼんやりと深夜番組を見ていたら、ハチミツとクローバーの宣伝番組(千原兄弟×kABA.という組み合わせもすごいですが)に、どうしてスネオヘアーまで出てくるですか。
 ・・・へえ、フジの深夜枠は「ノイタミナ」なんて名前がつくですか(プロジェクトと言っていたので、枠の名前なのかどうかは判りませんけど)。第二弾が「Paradise Kiss」って。なにより、フジの深夜といえば作品自体じゃない諸々が悪いほうに折り紙付きですけど。とかうだうだ思いながらさっさと寝ることに。14日に始まることさえわかれば、後はどうだっていいです。おやすみなさい。

♪~magic theatre[La'cryma Christi]

 今日はなぜか「戦闘妖精メイヴちゃん」を知人様より押し付けられました。とはいえ、Псиは劇中で名前やキャラの出てくるらしい「ストラトス・フォー」や「戦闘妖精雪風」を全く知りません。雪風については女性型兵器が空を飛んで戦う話な気がしましたけど、それ以上の知識は無し。今回のOVAを見てはじめて原作を神林長平先生が書いているのを知った程度です。
 薦めてきた知人様にПсиの知識量を告げると、
 「これを見るのに何かの知識はいりません
 とか
 「面白い、面白くないじゃなくて、痛いか痛くないかで判断するお話
 などと不思議な呪文を呟くではありませんか。昨日、然る方と偶然その作品のお話になったですけれど、聴いた所では「5分以上見ていられない」ということだったので、ああ、OVA版終ノ空(*1)みたいなことになっているのでしょうか、と勝手に納得して視聴を開始したのでした。

*1:OVA版終ノ空・・・世紀末と新世紀の狭間にリリースされた、18kゲームメーカーケロQの記念すべきデビュー作「終ノ空」のアニメ。まず元のゲームについてちょっぴり解説すると、突き抜けて電波なストーリー・クトゥルーから微妙に設定を引っ張ったり哲学書から文言を引用したりと敷居高めの味付け・原画担当が複数人なので立ち絵が2つ並ぶと妙なギャップがある(上手い下手とは全く別のお話)・何よりも4周目(卓司の視点)の月姫の殺人衝動所有者同士の会話を100倍濃くした様な異世界トリップ感が体得できる等の色々と凄まじいものでした。合言葉は「存在の至り」「スパイラルマタイ」「トマトケチャップ」「てけり・り」等。「二重影」「モエかん」とヒット作を出しているケロQの原点にして、今でも濃いファンが多い(かどうかはともかく居るのは確かな)作品です。
 そんな否が応にも濃すぎる終ノ空は18kの基本に則って小説やOVAになったのですが、そもそも元がこんななのでだいぶ苦労した様で。小説版については、だいぶ味が薄れているとはいえあのゲームを1冊にまとめてちゃんと読めるものにしたというだけでも評価できるところ。狂気の世界をさらっと堪能できます。それに比べてアニメ版は、三文字原画でも有り得ない様な絵・キャラの年齢を疑う様な微妙な声と棒読み具合・ゲームと違って支離滅裂なストーリー・・・って、そもそも未だ至れていないヒト(=常人)には5分以上直視できないのでストーリーもへったくれもありませんけど(→参考)。
 みなさんも、三角の世界を四角にするために、終ノ空を是非。今なら廉価版が出てます。廉価版は知りませんけど(たぶん一緒だとは思います)、オリジナルはDIRECTORゲーで操作感が最悪なので注意。

 と、終ノ空の解説をしている間に見終わったですけど・・・なにこれ。動くには動いているけど「動き倒している」というには首を傾げるアクションシーン、そこそこに綺麗な絵・・・それはいいのです。それはべつにいいのです。ただ、話が・・・これは確かに面白い面白くない以前に、痛いか痛くないかって話になりますってば。
 話を要約すると、「田舎在住の主人公が都心で行われるヲタ系イヴェント(規模とかやってることはの西4Fに見えますが、チケットが抽選制らしいので何のどういうイヴェントなのかは不明)に参戦、その盛況ぶりと空気に辟易しているとゲートが開いて突如異世界へ送られる。目を開けるとそこはアニメの世界。乱舞する雪風キャラたちは「放送が終了したアニメキャラは、ファンに忘れられたら存在がなくなる」と言い、最早彼女たちは風前の灯。そんな中、忘れられたキャラを始末するクリーチャーが登場し、彼女たちを攻撃。彼女たちに示されたゲートを潜るかどうか逡巡している間に彼女たちは次々と撃墜され、それを見て「僕はアニメに助けられた、だから今度は僕が助けるんだ」か何か言って彼女たちに走り寄る。突如その模様は現実世界の鏡面や受像機に投影され、それを見て彼女たちを思い出したヒトたちの応援によってチカラを取り戻し(ということなんでしょうけど詳細不明)、敵を排除する。ゲートは本当に小さくなってしまい、現実世界に帰るには直ちにその中へ飛び込まないといけない。しかし、そこで主人公は現実に帰らず、彼女たちと一緒に過ごすことを選択した。「僕、しばらく帰れそうもありません」・・・あああああああああああああああああああああああああ
 このエヴァのテーマの真逆を行った謎メタ話はなんですか。しかも、これで「戦闘シーンがものすごくよく出来ている」とか「ネタ満載で疾走感溢れる」とかなら「ああ、話はやっちゃってるけどそれは置いといていいのね」と思えるところですが、さっきもお話した通りアクションシーンがものすごいわけでは決してなく、小ネタは満載(敵の大艦隊見上げて「敵は海賊かっ!?」とか、そんなのばっかり)ながらも挟み方が微妙、テンポが早くて畳み掛ける様な展開というわけでもない・・・ええと、これだとこのストーリーがどこまで本気か判らないんですけど。
 アニメ見ててギャグでもなんでもなく「私は所詮アニメキャラ」とか言われても。げんしけん見られないПсиには頭の展開で既に嫌成分を感じ、その後はもう・・・僕はなんとも思わなかった、ただ縄をさっさと解いて欲しかった(©新井理恵先生)な思いでいっぱい。

 結論:
 絵が綺麗な時点で終ノ空を引き合いに出すのは間違いでした。かといってお話するのに長い時間かかった終ノ空話を消すのは勿体無いので残します。
 というか、雪風界隈ってこの話が許容されるですか?胸見たり下着見たりで萌え要素いっぱいですけど、雪風ってそういうものですか?と、よく知らない雪風に対する評価も微妙に下がってみたり。

 痛いか痛くないかについては・・・なんか、それ以前に♪どうでもいい らんらんら~とか歌いたくなる気分。買うヒトが全然想像できませんけどお好みで(なげやり)。


 レビューで2次元とルシ様にしか触れていないことに気が付いたです。・・・あー、いっそこの路線を貫いて(やめなさい)。

♪~眠りをくれる木箱[Eliphas Levi]

 誰か、Псиを棲み処に帰して下さい。
 さきうららさんと夢の中のロッカールームで涙を流して激昂しながらお人形話に花を咲かせた(一部以外妄想です)様な記憶があるので、今日はCDのレビューなど。

 ローゼンメイデン ドラマCD
 ストーリー:★****
   音楽 :★****
  総合評価:★****

 今日日、こんなに期待を裏切るドラマCDがあるのかと。いえ、ファフナードラマCDも充分期待外れでしたけど、こっちはここまでの外れを予想していなかっただけに。
 再生すると、ジュン(主人公)と真紅(ヒロイン。動くし喋るし物も食べるドール)の契約シーンが始まります。ただ、あまりにも回想風味な雰囲気なので、このシーンを抜けたらどこに落ち着くんだろうと思っていたら・・・真紅と雛苺と翠星石と兄妹が団欒中という何話分ジャンプしているのか小一時間問い詰めたい展開。こんな回想いらないでしょうに。
 話としても、「本編じゃない、でも山場(戦闘)はある」ことに徹した結果、nのフィールドへ水銀灯を追いかけ、ジュンが一度はココロの殻を閉じつつも最後は大逆転かつ逃げられるという戦隊ショーみたいに当たり障りの無い話でした。戦闘に拘らず、「階段」みたいなサイドストーリーをドラマCDにするとか、当たり障りが無いなりに普段と趣の異なる話を持ってくる方法なんてあったでしょうに。

 何より呆然としたのは、OPもEDも一切無いことで。話の内容には関係無いながらも、それらを入れることでまとまり具合が全然違った筈なのに。契約シーンの回想〜OP〜団らん風景とかなら、ある程度時間が飛んでいてもそれはそれとして済んだと思うですが。なぜ。

 ドラマパートの最後のトラックが終わると、おまけとしてキャストが感想を語り合う対談大会。内容はよくも悪くもおまけモードというか、真紅みたいに喋る人形が実際いたらどう思うか、ということを各自が延々と話しているだけなのでなんだっていいですけど、順番を飛ばされた(らしい)上に発言中に誰からも絡まれない水樹奈々さんは何かのいじめにでもあってるですか。明らかに空気が違うので一人だけ別収録なのかと思ったら、どうやらそういうわけでもないみたいですし。
 あと、点数を付けるのに際して、声優に対しての不満というのは全然作用していません。演技の不満は殆ど無いです。逆に、演技が上手く行ってるからこそ、ちゃんと作ればもっと違うものができたのではないかという評価だと考えて頂ければ。

 まとめ:
 ファンアイテム。それを下回る可能性はありますが、上回ることは無い筈。素直にDVDを見ると良いと思います。


 もうひとつ、人形繋がりで。


 レビューを読む前に注意点
 ・2chのLUCIFERスレをПсиは見ていましたが、ここでは(特にLUCIFER本人についての話は)気にしないでお話しています
 ・Псиは不幸にもGILLE' LOVESの音源を聴いたことがあるので、どうしてもメインが比較の話になります。ごめんなさい
 ・パッケージや広告のイメージだけでこのレビューに触れると絶対に火傷します。その意味がなんとなく判ったけど怖いヒトは見ないが吉。そもそも誰だか判らない方も見ないが吉

 LUCIFERという名のお人形[fiction]
  演奏 :☆****
  楽曲 :★☆***
 総合評価:★☆***

LUCIFER LUSCIOUS VIOLENOUE、悪魔という名の人形、身長・39センチ、体重・795グラム、髪・ブラウン、瞳・ブラック、1870年・フランス製、ピエール・ジュモーが製作した頭部及びボディにランベール・ジュモーによるオートマートが組み込まれたオルゴール付きオートマート。   所有者はあなたです。

 上はCDの帯に書いてあるコトバで、CDタイトルの説明というか設定というか。そして、ジャケットはLUCIFER様大写し。
 大昔のFOOL'S MATEのGILLE' LOVES/LUCIFER LUCIOUS VIOLENOUEの無駄に物凄い広告等をご覧になったことがある方なら、ジャケットもLUCIFER本人のメイクもだいぶすっきり。もちろん塗っていないということではなく、中絶児が生きていた頃の清春みたいなメイクではなくなった、という感じの。
 GILLE LOVESが黒基調でふんだんにアングラ臭を漂わせていたのに対し、fictionのアイテムからはそういう雰囲気は少なめ。こうした変化は外見だけではなく、音楽面でもっと顕著に現れていたりします。

 はっきり言うと。
 ПсиはGILLE' LOVESをVT「薔薇色の吸血鬼」とCD「薔薇色の吸血鬼(3rd Press)」でしか知りませんが、収録されているもののあまりの曲じゃなさに吃驚した覚えがあります。・・・Псиはアンビエントものが好きだったことがあって、それらも構成等だけで見れば充分に曲じゃないというか、少なくとも歌謡曲的な判り易さは皆無なのですが。GILLE' LOVESの音源の「曲じゃない」は、アンビエントなんか引き合いに出すとテクノ好きに刺されそうな代物でした。
 言うべき点は色々とあるのですけれど、とりあえず声も楽器も全部空間系エフェクトで埋めるのなんとかして下さいと。曲に掴み所が無い上にメロディが立っている曲など皆無、メロディが立っていても声が埋もれてインパクトの低いこと。誰か適正なサウンドバランス計ってくれるヒトは・・・あ、そういえば完全自主制作なんでしたっけ。ちなみに、当時は空間系エフェクトじゃなくて録音機材が安かったりピンポンのしすぎとかで潰れてるだけでわという疑惑を抱いたりもしましたが、遠い過去のことなので忘れていることにします。
 まるで大原麗子さんがアップになるとドラマなのに前後のシーンとの整合性を無視して画面全体がぼかされる様な勢いでリバーブを多用されているおかげで、曲としての印象は殆ど残らない代わりに妙な怖さというかなんというかだけは残るという状態に。とりあえず、寝る時・目覚ましの曲として聴くとあまり良い夢は見られなさそうなことだけは確かです。
(一応、「薔薇色の吸血鬼」は1stなので、その後は進化しているのかもしれない、ということだけはおことわりさせて頂きます。一応)

 そんな頃と比べると、このCDの収録曲はちゃんと「曲」になっています。リズム音はリズムボックスの音そのままっぽい感じだったり、各楽器に無駄に使われた空間系エフェクトに辟易としますが、とりあえず声は埋もれていないので聴きやすくはあります。というか、メロディが判別できて各曲の差異が判るのは大きな前進。曲調については・・・あー、その筋の方はTM NETWORKの「RESISTANCE(DRESS版)」の後ろを間引きして安いシンセ+辛気臭いギター音に差し替えた様なのが何曲も並んでいるとイメージして頂ければ良いかと。刻み?リフ?ジャンルがちがいますので
 そんな物凄いCDですが、音的にアレな点を見過ごす、あるいは味だと割り切ると、その世界観に足元を掬われる可能性が充分にあったりする辺りも。GILLE' LOVESの音源でLUCIFERをカリスマ視するのは「カリスマ」というコトバになにかしらの皮肉を持たせているに違いないと邪推してしまう所ですが、このCDが元であればまだ頷けるところではあります。声の判別具合が上がったので、歌詞の認識の邪魔だけは誰もしませんし、加えてその語りかける様な歌い方は歌詞を脳髄に叩き込むのに良い助けとなっています(NGワード:「歌唱力」。歌唱力というか、声が細くて安定しない、というのが本当のところかも)。
 ともかく、このCDについては演奏のアレさがカリスマ性を引き立てるという大変希有な現象が発生。打ち込み主体で伴奏がとんでもないことになってるCDなんて、インディーズじゃ有り触れてますしね。あははは。もっとも、だからといって万人におすすめなんて罪作りな真似はできませんが。

 Пси、LUCIFERという方のアウトプットはこの界隈の踏み絵の一種だと思っています。なにしろそのゴスっぽさへの傾倒といったら物凄い為、盲目さんとそれ以外の差が著しいのです。Псиが思うには、あくまで提示される世界観やコトバを楽しむのが正しい楽しみ方であって、音についてはクオリティとしてはかなりアレなことを認識して、必要以上には追わずにいるべき。2chでスレを見るなどもっての他。LUCIFERの価値のほぼ全てである世界観だのテキストだのに対しての評価までもが変わってしまうこと請け合いです。もちろん2chのスレなので、信頼性は誰も保証してくれませんが。今はスレ自体が落ちてるっぽいですし。
 そもそもスタートライン(名前を知る、音源を聴く)が異常に高いところに設定されているので、知ってるだけで何かのステータスだったりするのは今も変わらずです。そのステータスに何かの価値があるのか、という論争はさて置いて。

 もしもこのCDに興味を惹かれた場合は、近所に住んでる年季の入ったバンギャさんに話を聴いてみましょう。殆どの場合「よく知らない」という答えが返ってくる筈ですが、根気よく続けていればいつかめぐりあえるかもしれません。なにかに。今回冒頭に掲げた帯のコトバ等が魅力的でちょっと惹かれる、という方もいきなりショップへ走ったりはせず、一通りは情報収集の努力を行うことをお勧めします
 ただ、そうして問い掛けた相手が大変な勢いで喜怒哀楽のどれかの感情を示した場合は、さっさと話を打ち切った方が身の為。
 あと、いつも黒服でミステリアスなあのヒトと話すきっかけとしては今「FANATIC◇CRISISって火の鳥以外に何か出してたの?」と発言するくらいに最悪の話題ですので、ヴィジュ属性の無いヒトがそういう下心を持って質問する場合は「咲くって何?」くらいに留めておいた方が良いと思います。

 曲になった、メロディが判る、ということを強調しましたけど、遥か昔に確かに買っていながら1週間程度で紛失した2ndの「鎖に繋がれた天使」は、また以前に戻っていた気が・・・あー・・・確かめようにも買い直すのはアレなので、このまま記憶を封印することにします。

 まとめ:
 舞台裏を覗けば覗く程夢が終わります。目を開いて何も見ないで世界に浸ればシアワセは続く筈。そんな器用なことはできない、という方は純粋にステータスと割り切ってアイテムを所有するか他のバンドへ行きましょう


 あまり時間をかけてお話するものじゃないですね〜。論旨が謎すぎ。
 とりあえず、ファンからは「ひどい」と、その筋の方からは「ぬるい」と叩かれることは必至っぽいので、maemukiさんはПсиの「亡躯を...」という小ネタはさて置いて、屍を乗り越えて行くと良いと思います(また勝手に)。

 というか、遠いあの日に、Псиは「身長39cm 本当は165cm」という歌詞にノックアウトされたのですよ。今でも1曲目の「LUCIFERという名のお人形」は好きだったりします。だからといってCDを聴くと、大概は朗読(毛皮のヴィーナス-Venus in Furs-)の辺りでうんざりしちゃうんですけど。


 「FANATIC◇CRISISって火の鳥以外〜」とПсиに訊いた方は実在しますが、きっと今頃仮想富士山麓で鸚鵡の様に鳴いている筈ですのでご安心を。


 今期視聴し続けようと思ったアニメは・・・あー、「魔探偵ロキ-RAGNAROK-」と「LAST EXILE」(えー)。「Wolf's Rain」は微妙なところ。え、今期はネギまとかXenosagaとかが始まっている?すみません、それは何地方の未来予想図ですか?

♪〜ヴェネツィアン・ラプソディ[ALI PROJECT]

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