誰か、Псиを棲み処に帰して下さい。
さきうららさんと夢の中のロッカールームで涙を流して激昂しながらお人形話に花を咲かせた(一部以外妄想です)様な記憶があるので、今日はCDのレビューなど。
ローゼンメイデン ドラマCD
ストーリー:★****
音楽 :★****
総合評価:★****
今日日、こんなに期待を裏切るドラマCDがあるのかと。いえ、ファフナードラマCDも充分期待外れでしたけど、こっちはここまでの外れを予想していなかっただけに。
再生すると、ジュン(主人公)と真紅(ヒロイン。動くし喋るし物も食べるドール)の契約シーンが始まります。ただ、あまりにも回想風味な雰囲気なので、このシーンを抜けたらどこに落ち着くんだろうと思っていたら・・・真紅と雛苺と翠星石と兄妹が団欒中という何話分ジャンプしているのか小一時間問い詰めたい展開。こんな回想いらないでしょうに。
話としても、「本編じゃない、でも山場(戦闘)はある」ことに徹した結果、nのフィールドへ水銀灯を追いかけ、ジュンが一度はココロの殻を閉じつつも最後は大逆転かつ逃げられるという戦隊ショーみたいに当たり障りの無い話でした。戦闘に拘らず、「階段」みたいなサイドストーリーをドラマCDにするとか、当たり障りが無いなりに普段と趣の異なる話を持ってくる方法なんてあったでしょうに。
何より呆然としたのは、OPもEDも一切無いことで。話の内容には関係無いながらも、それらを入れることでまとまり具合が全然違った筈なのに。契約シーンの回想〜OP〜団らん風景とかなら、ある程度時間が飛んでいてもそれはそれとして済んだと思うですが。なぜ。
ドラマパートの最後のトラックが終わると、おまけとしてキャストが感想を語り合う対談大会。内容はよくも悪くもおまけモードというか、真紅みたいに喋る人形が実際いたらどう思うか、ということを各自が延々と話しているだけなのでなんだっていいですけど、順番を飛ばされた(らしい)上に発言中に誰からも絡まれない水樹奈々さんは何かのいじめにでもあってるですか。明らかに空気が違うので一人だけ別収録なのかと思ったら、どうやらそういうわけでもないみたいですし。
あと、点数を付けるのに際して、声優に対しての不満というのは全然作用していません。演技の不満は殆ど無いです。逆に、演技が上手く行ってるからこそ、ちゃんと作ればもっと違うものができたのではないかという評価だと考えて頂ければ。
まとめ:
ファンアイテム。それを下回る可能性はありますが、上回ることは無い筈。素直にDVDを見ると良いと思います。
もうひとつ、人形繋がりで。
レビューを読む前に注意点
・2chのLUCIFERスレをПсиは見ていましたが、ここでは(特にLUCIFER本人についての話は)気にしないでお話しています
・Псиは不幸にもGILLE' LOVESの音源を聴いたことがあるので、どうしてもメインが比較の話になります。ごめんなさい
・パッケージや広告のイメージだけでこのレビューに触れると絶対に火傷します。その意味がなんとなく判ったけど怖いヒトは見ないが吉。そもそも誰だか判らない方も見ないが吉
LUCIFERという名のお人形[fiction]
演奏 :☆****
楽曲 :★☆***
総合評価:★☆***
LUCIFER LUSCIOUS VIOLENOUE、悪魔という名の人形、身長・39センチ、体重・795グラム、髪・ブラウン、瞳・ブラック、1870年・フランス製、ピエール・ジュモーが製作した頭部及びボディにランベール・ジュモーによるオートマートが組み込まれたオルゴール付きオートマート。 所有者はあなたです。
上はCDの帯に書いてあるコトバで、CDタイトルの説明というか設定というか。そして、ジャケットはLUCIFER様大写し。
大昔のFOOL'S MATEのGILLE' LOVES/LUCIFER LUCIOUS VIOLENOUEの無駄に物凄い広告等をご覧になったことがある方なら、ジャケットもLUCIFER本人のメイクもだいぶすっきり。もちろん塗っていないということではなく、中絶児が生きていた頃の清春みたいなメイクではなくなった、という感じの。
GILLE LOVESが黒基調でふんだんにアングラ臭を漂わせていたのに対し、fictionのアイテムからはそういう雰囲気は少なめ。こうした変化は外見だけではなく、音楽面でもっと顕著に現れていたりします。
はっきり言うと。
ПсиはGILLE' LOVESをVT「薔薇色の吸血鬼」とCD「薔薇色の吸血鬼(3rd Press)」でしか知りませんが、収録されているもののあまりの曲じゃなさに吃驚した覚えがあります。・・・Псиはアンビエントものが好きだったことがあって、それらも構成等だけで見れば充分に曲じゃないというか、少なくとも歌謡曲的な判り易さは皆無なのですが。GILLE' LOVESの音源の「曲じゃない」は、アンビエントなんか引き合いに出すとテクノ好きに刺されそうな代物でした。
言うべき点は色々とあるのですけれど、とりあえず声も楽器も全部空間系エフェクトで埋めるのなんとかして下さいと。曲に掴み所が無い上にメロディが立っている曲など皆無、メロディが立っていても声が埋もれてインパクトの低いこと。誰か適正なサウンドバランス計ってくれるヒトは・・・あ、そういえば完全自主制作なんでしたっけ。ちなみに、当時は空間系エフェクトじゃなくて録音機材が安かったりピンポンのしすぎとかで潰れてるだけでわという疑惑を抱いたりもしましたが、遠い過去のことなので忘れていることにします。
まるで大原麗子さんがアップになるとドラマなのに前後のシーンとの整合性を無視して画面全体がぼかされる様な勢いでリバーブを多用されているおかげで、曲としての印象は殆ど残らない代わりに妙な怖さというかなんというかだけは残るという状態に。とりあえず、寝る時・目覚ましの曲として聴くとあまり良い夢は見られなさそうなことだけは確かです。
(一応、「薔薇色の吸血鬼」は1stなので、その後は進化しているのかもしれない、ということだけはおことわりさせて頂きます。一応)
そんな頃と比べると、このCDの収録曲はちゃんと「曲」になっています。リズム音はリズムボックスの音そのままっぽい感じだったり、各楽器に無駄に使われた空間系エフェクトに辟易としますが、とりあえず声は埋もれていないので聴きやすくはあります。というか、メロディが判別できて各曲の差異が判るのは大きな前進。曲調については・・・あー、その筋の方はTM NETWORKの「RESISTANCE(DRESS版)」の後ろを間引きして安いシンセ+辛気臭いギター音に差し替えた様なのが何曲も並んでいるとイメージして頂ければ良いかと。刻み?リフ?ジャンルがちがいますので。
そんな物凄いCDですが、音的にアレな点を見過ごす、あるいは味だと割り切ると、その世界観に足元を掬われる可能性が充分にあったりする辺りも。GILLE' LOVESの音源でLUCIFERをカリスマ視するのは「カリスマ」というコトバになにかしらの皮肉を持たせているに違いないと邪推してしまう所ですが、このCDが元であればまだ頷けるところではあります。声の判別具合が上がったので、歌詞の認識の邪魔だけは誰もしませんし、加えてその語りかける様な歌い方は歌詞を脳髄に叩き込むのに良い助けとなっています(NGワード:「歌唱力」。歌唱力というか、声が細くて安定しない、というのが本当のところかも)。
ともかく、このCDについては演奏のアレさがカリスマ性を引き立てるという大変希有な現象が発生。打ち込み主体で伴奏がとんでもないことになってるCDなんて、インディーズじゃ有り触れてますしね。あははは。もっとも、だからといって万人におすすめなんて罪作りな真似はできませんが。
Пси、LUCIFERという方のアウトプットはこの界隈の踏み絵の一種だと思っています。なにしろそのゴスっぽさへの傾倒といったら物凄い為、盲目さんとそれ以外の差が著しいのです。Псиが思うには、あくまで提示される世界観やコトバを楽しむのが正しい楽しみ方であって、音についてはクオリティとしてはかなりアレなことを認識して、必要以上には追わずにいるべき。2chでスレを見るなどもっての他。LUCIFERの価値のほぼ全てである世界観だのテキストだのに対しての評価までもが変わってしまうこと請け合いです。もちろん2chのスレなので、信頼性は誰も保証してくれませんが。今はスレ自体が落ちてるっぽいですし。
そもそもスタートライン(名前を知る、音源を聴く)が異常に高いところに設定されているので、知ってるだけで何かのステータスだったりするのは今も変わらずです。そのステータスに何かの価値があるのか、という論争はさて置いて。
もしもこのCDに興味を惹かれた場合は、近所に住んでる年季の入ったバンギャさんに話を聴いてみましょう。殆どの場合「よく知らない」という答えが返ってくる筈ですが、根気よく続けていればいつかめぐりあえるかもしれません。なにかに。今回冒頭に掲げた帯のコトバ等が魅力的でちょっと惹かれる、という方もいきなりショップへ走ったりはせず、一通りは情報収集の努力を行うことをお勧めします。
ただ、そうして問い掛けた相手が大変な勢いで喜怒哀楽のどれかの感情を示した場合は、さっさと話を打ち切った方が身の為。
あと、いつも黒服でミステリアスなあのヒトと話すきっかけとしては今「FANATIC◇CRISISって火の鳥以外に何か出してたの?」と発言するくらいに最悪の話題ですので、ヴィジュ属性の無いヒトがそういう下心を持って質問する場合は「咲くって何?」くらいに留めておいた方が良いと思います。
曲になった、メロディが判る、ということを強調しましたけど、遥か昔に確かに買っていながら1週間程度で紛失した2ndの「鎖に繋がれた天使」は、また以前に戻っていた気が・・・あー・・・確かめようにも買い直すのはアレなので、このまま記憶を封印することにします。
まとめ:
舞台裏を覗けば覗く程夢が終わります。目を開いて何も見ないで世界に浸ればシアワセは続く筈。そんな器用なことはできない、という方は純粋にステータスと割り切ってアイテムを所有するか他のバンドへ行きましょう。
あまり時間をかけてお話するものじゃないですね〜。論旨が謎すぎ。
とりあえず、ファンからは「ひどい」と、その筋の方からは「ぬるい」と叩かれることは必至っぽいので、maemukiさんはПсиの「亡躯を...」という小ネタはさて置いて、屍を乗り越えて行くと良いと思います(また勝手に)。
というか、遠いあの日に、Псиは「身長39cm 本当は165cm」という歌詞にノックアウトされたのですよ。今でも1曲目の「LUCIFERという名のお人形」は好きだったりします。だからといってCDを聴くと、大概は朗読(毛皮のヴィーナス-Venus in Furs-)の辺りでうんざりしちゃうんですけど。
「FANATIC◇CRISISって火の鳥以外〜」とПсиに訊いた方は実在しますが、きっと今頃仮想富士山麓で鸚鵡の様に鳴いている筈ですのでご安心を。
今期視聴し続けようと思ったアニメは・・・あー、「魔探偵ロキ-RAGNAROK-」と「LAST EXILE」(えー)。「Wolf's Rain」は微妙なところ。え、今期はネギまとかXenosagaとかが始まっている?すみません、それは何地方の未来予想図ですか?
♪〜ヴェネツィアン・ラプソディ[ALI PROJECT]