わすれることも。おもいだすこともできない。

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ケーブルテレビでヒカルの碁をよく見ます。ヒカルの碁自体は一時期の仮想夏におけるタッチやウルトラマンの再放送みたいなもので、いつもどこかしらで再放送をしているわけで、「放送だ」と気負わずに流れた話をそのまま見ています。
ヒカルの碁というお話はそうして見るにはあまりにもすてきな内容なのですが、もうひとつ再放送を繰り返す番組の宿命として、ぱっと見始めたタイミングでいつも似た様な回を見てしまうというのがあります。Псиにとって、ヒカルの碁の場合は棋院に入りたての頃か塔矢光洋戦~佐為の消失かどちらかなのです。

少し前に佐為と塔矢名人の戦いが始まったのですが、あの観戦者がどんどん増えていく感じがとても好きなのです。「おい、今見ろ。saiと塔矢名人が戦っているぞ」「制限時間は三時間。これは本気だ」という呪文で関係者が続々とパソコンを起動して、次々とネット碁に釘付けになるのです。
みんなネット碁廃人とかではありませんから、ネット碁にそこまで貼り付いているわけではありません。というわけで、ネット碁なんて辺鄙な(ごめんなさい)所で突発的に行われることになった世紀の一戦をみんな知らず、知ってしまったヒトは電話をしたり相手のところに押しかけたりしてこの戦いのことを触れ回ります。口コミのお手本みたいなお話です

そんなお話を見ながらぼんやりと「この戦いの伝播が「電話」以外のツールに置き換わることがあり得るかしら」ということを考えるのです。でも、Web由来のツールは基本的にその場所に張り付いていないと情報を得られませんし、わざわざmixiなどSNSのメッセージ機能を使うならメールで充分です。それもパソコンのメールじゃなくて携帯電話のメールの方が相手に届きそうですし確実そうで、それを見越してSNSのメール...というのはいくらなんでも回りくどそう。
じゃあTwitterはどうか、というと、やはり相手がTLを見ていなければいけませんし、TwitterのDMもやっぱりメールと同じ話です。ただ、mixiの様なSNSと違ってひとつの事柄の最新情報が画面に残りやすい(流れやすくもありますけど)ですし、リスト使っていれば残りやすさは段違いでしょうし、何よりRTでTLをまたいで伝播していく様子はサマーウォーズのコメントが爆発的に増えていく様子を連想させてとても素敵です。
連絡ツールとしては結局相手が常駐しなければ機能しませんが、その事柄に対する議論や実況、ということにはすごく向いてはいます。さっきのネット碁だと、ネット窓の脇で実況ハッシュタグを使って感想を呟いている描写、とかは充分にありえそうです。

リマインダーとアーカイブ性、とかもTwitterの重要な役割ですから、実況ツールとしては本当に向いていると思います。ネット碁が開催されていることを伝播する、という目的では電話を完全に代替はしてくれませんが、別の目的で傍にいっしょに映るツールになる可能性は大変高い、と思うのです。

マスを形にするとあまりにもカオスで、その縮図こそTwitterですが、カオスさと一緒に大衆性(=TL)も省いて自分のつぶやきだけにしましたというのが昨日放送された「素直になれなくて」でした。
15分拡大放送で70分番組だった初回放送で、Twitterが出てきたのは2回。密度はどうでもいいの内容なのよと言ったとしても、1回目のTwitterはオフ会の周知の為に出てくるのみで、2回目は「飲みに行かない?」「無理」というやり取りで...mixiとかそれに類するSNSでいいじゃないですか

ただ、一応昔のつぶやきに感動して、という流れから「そのつぶやきをどういう状況でつぶやいたか」という話をしていたことは、ちょっとだけおもしろかったです。それはたしかにTwitterだけでは判らない話ですし、Twitterのコンテンツは全部誰かのコトバですから、一見あるつぶやきはすべてを説明してしまっている、と思い込んでしまいがちですが、そうしたつぶやきすら語られていない背景がある、というのを見せることは面白かったと思うのです。至極あたりまえでわざわざ取り上げる話でもないことではありますが。

というわけで、「ツイッタードラマ」というにはあまりにもTwitterがただの出会い系ツールで、Twitterならではの関係性とかイベントとかが全然見えなかったし、その描写の機会も全部潰して人物紹介に終始してしまった、というのが一番の感想です。
ドラマの電車男は話や展開に色々思うところはありましたが、「掲示板にはヒトが集合している」こと、何も知らないヒトが見たら悪意とコトバの羅列でキモチ悪く見えたこと、といった辺りを描写したという点では、2chを映像にしようという気概はあったと思うのです。

主要人物のひとりがこれからTwitterを始めるそうですから、もしかしたら次回からTwitterに主戦場が移っていくのかもしれません。とはいえ、次回予告で「Twitter見たかっ!?」と電話で言ってた下りを見る限り、もうダメだとは思いますけれど。

♪〜君へ。[Buck-TIck]

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このページは、が2010年4月16日 22:07に書いたブログ記事です。

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